■『Reduce GO』(SHIFFT株式会社)
こちらも4月にサービスが本格始動した、お店と一般消費者とのマッチングサービスで、仕組み自体は『TABETE』と似ているが、インターフェースがスマホオンリー(PC不可)など細かい点で相違がある。なかでも一番大きな相違点は、1980円の月額料金を支払う、いわゆるサブスクリプション方式となっていること。この料金を払ってしまえば、1日2品の制限内でその月は何日でも注文でき、お得感は大きい。
お店には個々の注文に対する代金は支払われないため、収益構造が気になるところだが、実は1980円×全ユーザーの合計額の59%の額を登録店の数だけ割り、登録店に均等配分するというシステムになっている(残りの39%は運営会社の収益、2%は社会活動団体へ寄付)。また、運営会社のSHIFFT社は、売れ残った食品を廃棄する手間・費用を減らせるというメリットもあることを強調する。
2018年5月末の時点で登録店は34店。当面は東京23区内限定のサービスとするが、エリアは順次拡大してゆくという。
■『tabeloop』(バリュードライバーズ株式会社)
『tabeloop』(たべるーぷ)は、2018年6月にローンチしたばかりのフードシェアリングプラットフォームだが、上の2サービスと決定的に異なるのは、BtoBに特化している点で、これは日本初となる。
このサービスでは、農家、食品メーカー、食品卸売・小売業者らが売り手となり、主に中食・外食事業者が買い手となるが、こども食堂、学生食堂、お祭りの主催者らにも門戸を開いている。
マッチングの仕組みは、『tabeloop』サイト上にて売り手が登録した商品の中から、買い手が選んで購入・決済を行い、売り手自身が買い手に直接配送するというシンプルなもの。肉・魚・野菜といった生鮮食品からお菓子やアルコール飲料まで、対象とする商品領域が広いのも魅力だ。ローンチ前の5月の段階で、買い手として手を挙げた事業者数は300を超え、前評判は上々。今後注目したいサービスだ。
『tabeloop』サイトトップページ(正式ローンチ前のティーザー画面)
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)