紫外線対策といえば、女性がシミやそばかすを増やさないために行うイメージがある。しかし、紫外線を目に浴びることで、目の病気になるリスクがあるというから、誰もが他人事ではない。そこで今回は、紫外線による目への意外な影響と対策について、眼科医に話を聞いた。
■目への具体的な紫外線リスクを知らない人は約半数
参天製薬が2018年5月に発表した、「目の紫外線対策」に関する20~40名女性への意識・実態調査では、「長時間、強い紫外線を浴びると、目の病気の原因になり得ることを知っていましたか?」と問うと、「知っていた」と答えたのは46%、「知らなかった」と答えたのは54%となり、約半数が知らない結果となった。
また「直接肌に紫外線を浴びることだけでなく、目に入る紫外線も日焼けの一因となることを知っていましたか?」の問いに対して、「知っていた」と答えたのは50パーセントで、「知らなかった」と答えたのは45%という結果になった。
目が紫外線からの影響を何かしら受けることは知っているものの、その具体的なリスクについて知らない人は意外と多いようだ。
■目の紫外線リスクとは?
では、目に強い紫外線を浴びるとどのようなリスクがあるのだろうか。
眼科医の杉本由佳先生によると、目が紫外線を受けると活性酸素が過剰に発生し、角膜がダメージを受けて、充血や痛みの原因になるほか、目の病気につながることがあるという。
【目が紫外線により角膜ダメージを受けると起きる目へのリスク】※一例
●「目の充血」
●「目の(ヒリヒリする)痛み」
●「白内障」…目の水晶体が白く濁って視力が低下する
●「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」…視界がゆがんだり、視野が部分的に暗く欠損したりする
●「瞼裂斑(けんれつはん)」…白目の部分が隆起し、黄色く変色する
●「瞼裂班炎(けんれつはん)」…瞼裂斑が炎症する
など
さらに、紫外線のダメージが蓄積され、症状が進行すると、最悪の場合「失明」につながる場合もあるという。