久しぶりのハワイなので、旅行記を書こうと思えば書くことはいくらでもあるが、最後に驚いたことを二つ。まずは物価の高さ。かつてはレストランでの夕食にはお金がかかっても、朝や昼はコンビニで安くすませられたと記憶している。ところが、コンビニ(あちこちにあるABCストア)でサンドイッチを買うにもスパム(おにぎり)を買うにも、おしなべて高い。セブンイレブンで250円くらいのサンドイッチが500円はする。ファーストフードに行っても、日本ならドリンク付きモーニングセット600円くらいが1000円以上。夜に行ったレストランの方が、日本の1.2~1.5倍くらいでかえって割安に感じた(ただし、これに15~20%のチップが加わる)。安いと思ったのは、コンビニで買うビール(日本の7がけほど)と、カリフォルニアワインくらいだ。僕の好きなワイン、FLOWERSのシャルドネ2015が約$50、日本で買うと7000円以上はする。
もうひとつは、忘れ物が出てきたこと!! ワイケレ・プレミアム・アウトレットで買った服(総額約2万円)の入ったショッピングバッグを、帰りのワイキキ行きバスの座席頭上荷物入れに置いたまま、降車してしまったのだ。気づいたのは、コンドミニアムに戻ってから。バスの会社はRoberts Hawaii、乗ったバスは16時半アウトレット発ワイキキ行き、座席は右側中央。まずはネットでRoberts Hawaiiのサイトを検索し電話しようとした。サイトはすぐに見つかったものの、電話対応は9時から17時まで。その時既に17時半で、手遅れだ。メールでの問い合わせボックスがあったので、忘れ物の内容と上記の乗車情報をメールした。
返信は、早くても翌日10時以降だろう。この日は火曜日、帰国は金曜日だから出てくれば受け取りは可能だ。しかし翌日水曜日は朝からレンタカーを借りて、海岸沿いをドライブする日、よって先方の対応時間帯9時から17時は外出中となる。外で電話なりメールを受け取るには、スマホのモバイル通信・オンがマストだ。僕は海外での迂闊なモバイル・オンで高額出費をした苦い経験があるので、原則海外では無料wifiしか使わない。しかし今回はそうも言っていられない。僕のキャリア、auのサービスたる世界データ定額24時間980円を利用しようとauのサイトを見たら、メリットもわからず加入しているauSTAR会員の僕は月に1回24時間無料と知り、ちょっと得した気分になった。
ドライブの水曜日は快晴、正林さんの運転でノースショアを目指して心地よくオアフ島中央部を走っていた10時頃、Roberts Hawaiiからメールが来た。文頭に「Good news」とあり、これだけで中身がわかる。しかも、「お届けしますからホテルと部屋番号を返信してください」とある。100%、僕の過失なのに、なんて親切! だが残念ながら、ハワイ・フォーパドルにはホテルのようなフロントがないので、その手は使えない。電話(日本語)でやりとりし、帰国の日に空港にあるRoberts Hawaiiのブースで受け取ることにした。もちろん、買った物はすべてあり。Roberts Hawaii様、ありがとうございました。
ちなみにレンタカーで、ノースショア、カイルア・ビーチ、ダイヤモンドヘッドと回ったが、オプションで借りたナビ($14)のお陰で道に迷うことはまったくなかった。逆に言えば、ナビなしでは間違いなく途方に暮れたと思う。もうひとつ、アウトレットのサックス・フィフス・アベニュー(高級百貨店)は凄い。レディースに限らず、メンズでも高級ブランドの激安品が目白押し。品数が多すぎるし、ブランドによるがサイズもXSからXXLまであってマイサイズを探すのは大変だが、好きな人には時を忘れる楽しさだ。
以上、本連載「旅は道連れ日記」17回目にして初の、トラベル記事でした。
文/斎藤好一(元DIME編集長)。