■ギャラ交渉をするときの注意点
ギャラ交渉をするときには、次のことに注意すると、より得するという。
1.セルフディスカウントはお互いにアンハッピー
「予算がなく、かつ実績や成長にもつながらない相手とは仕事をしないという判断も大切です。自分のミニマムの希望金額より安い案件は、パフォーマンスとモチベーションに影響します」
2.「契約欲しい」を前面に出すと足元を見られることも
「前のめり感を出すなら、『契約欲しい!』ではなく、『この仕事はぜひやりたい!』というやりがい訴求でアピールしましょう」
3.安い金額で長期契約をしないこと
「先にも述べた通り、希望より安い案件でも受けたいなら、あくまで短期契約で、期間満了後に交渉を」
4.アウトプットのイメージをすり合わせておく
「求められているアウトプットのイメージをできるだけ具体的に、相手と認識合わせをしておくと、予期せぬ工数の発生を防げます」
5.キャンセルポリシーを伝えておく
「講師、講演、取材など日程の拘束があるものは、リスケや中止などの際のキャンセルポリシーを伝えておくのをおすすめします」
固定給制ではないフリーランスにとって、交渉によって適正なギャラを設定することはいわずもがな重要だ。交渉のコツや注意点を踏まえて、相手も自分も得する結果を生み出そう。
取材協力
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
事務局 渉外Tmリーダー 宮本聡
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会は、誰もが自律的なキャリアを築ける世の中を目指し、フリーランスや副業に関するイベント・セミナーを企画運営するほか、年会費1万円で賠償責任保険や福利厚生制度、所得補償制度を利用できるフリーランス向けベネフィットプランを提供。「フリーランス白書」の発行や、政策提言も行う。
https://www.freelance-jp.org/
取材・文/石原亜香利