■まずは『PS4 Pro』を接続してみた。
では、『PS4 Pro』から接続してみよう。
画面は明るくシャープ。動画配信サイトのアイコンなどがクッキリと見える。
続いて『PS4』を接続する。
写真では違いがさほど感じられないかもしれないが、あんなにキレイだと思っていた『PS4』なのに、『PS4 Pro』に比べるとぼんやりとして見える。
著作権の関係で画面を紹介できないが、実際にゲームをやってみるとその差が大きい。
試したのは『ファークライ5』と『地球防衛軍5』。前者はアメリカ・オレゴン州の設定で田園風景が美しいFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)。一方の『地球防衛軍5』は日本、ヨーロッパを舞台にエイリアンと戦うアクションシューティングゲーム(同作はTPS=サードパーソン・シューティングゲーム)だ。
『PS4 Pro』と『PS4』の違いは細部表現の緻密さ。例えば森の描写では『PS4 Pro』が奥行き感を持ちながらも自然な色のトーンであるのに対して、『PS4』では色の階調が粗く、ベターっとした感じに見えた。もちろん、『PS4』でも十分にキレイなのだが、『PS4 Pro』ではさらに精細感が強まっていた。
また、『地球防衛軍5』はアリやハチ、カエルなどの形をしたエイリアンが大量に出現するのだが、カクカクとした動作は抑えられ、自然。『PS4』でもゲームは当然できるのだけれど、『PS4 Pro』をPLAYしてしまうと、もう『PS4』には戻れないなぁ……と感じる。
『PS』側の違いもあるけれど、精細感や色域の高まりに『UK850』がキチンと対応していることも大きい。HDR対応4Kモニター×『PS4 Pro』の組合せは、4Kコンテンツを再生する上で強い味方になってくれる。
■結構音がいい
また、『UK850』で感心したのは、音の良さ。5W+5Wのスピーカーなので、決して大出力とはいえないのだけれど、MaxxAudioを採用しているためか、低音の厚みもしっかりしている。そんなスピーカーを搭載しながらもフレーム幅1.3mm、非表示領域と合わせても8mm以下の超薄型ベゼル(狭額縁)デザインとされている。視界に余計なモノが入ってこないので、没入感も高い。
■これからのモニターはHDR対応4Kがスタンダードになっていきそう
筆者はオーディオ・ビジュアル機の専門家ではなく、また、ゲーマーと言えるほど没頭はしていない、普通のユーザーだと思う。その自分でもハッキリと違いがわかるほど、HDR対応4Kモニターと『PS4 Pro』の組合せは優れているようだ。
リビングにある大画面テレビも含め、大型液晶&有機ELモデルをこれから購入するなら、HDR対応の4Kがスタンダード、8Kが次の買い替え時期にスタンダードとなりそうだ。
取材・文/中馬幹弘