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【開発秘話】5900万食売れているタカノフーズの『すごい納豆 S-903』

2018.05.16

■一度はお蔵入りした開発が復活

 しかし、開発はお蔵入りしたものの、同社は「S-903納豆菌」の研究を継続。 その結果、「S-903納豆菌」は免疫作用に期待できることが判明した。

 そこで、同社は「S-903納豆菌」を使った納豆の開発を復活することにした。「免疫を高める効果が期待できる乳酸菌でつくられたヨーグルトが登場したこともあり、『納豆でも免疫に作用するものが商品化できないか?』ということになりました」と小田氏は話す。

 お蔵入りした開発が復活した背景には、生産技術力が向上したこともあった。発酵させる技術が向上したのと、発酵を促す室(むろ)の改良が進んだことにより、糸引きが弱い納豆菌を使っても強い糸を引くことができる納豆ができる技術が確立されたという。

■たれに「シールド乳酸菌®」を配合した理由

 一方、たれへの「シールド乳酸菌®」配合は、1つの食品で2つの菌が摂れることによるWの効果を狙って採用した。小田氏によれば、納豆菌と乳酸菌では体の中での作用が異なるとのこと。だから、2つの菌を摂取することでWの効果が期待できるというわけだ。

「シールド乳酸菌」を使うアイデアは、菌の開発元である森永乳業からの提案が元になった。「納豆菌と乳酸菌を一度に摂ることの効果が検証されたわけではありませんが、健康にいい作用がある乳酸菌を納豆に加えることはマイナスにはならないだろう、と判断しました。それに、納豆菌と乳酸菌のW効果が期待できることを謳ったサプリメントもありましたから」と小田氏は明かす。

■パッケージを模したボックスティッシュを全国各地で配布

 発売から1年強が経過した『すごい納豆 S-903』だが、計画の約2倍に上る売れ行きを達成できたのは、いままで取り組んだことのない販促策に取り組んだためでもあった。営業推進部門販促企画の松下鈴氏は、「機能を全面的に謳えないので、商品ではうまく伝えられないところをカバーするために、販促は手広く取り組むことにしました」と話す。

 目立つものとしては、新聞・雑誌や電車内への広告出稿のほか、パッケージを模したボックスティッシュを各地で配布するといったイベントを実施。ボックスティッシュの配布は商品の認知を図るため、全国各地の主要駅で行なった。

『すごい納豆 S-903』のパッケージを模したボックスティッシュ

「納豆そのものを配ることも考えられましたが、納豆は要冷蔵商品。取り扱いによっては風味や品質に問題が起きてしまいます。そこで、花粉やインフルエンザの季節にパッケージを模したボックスティッシュを配り、それとなく『すごい納豆 S-903』が持つ健康価値や健康効果をアピールすることにしました」と松下氏。イベントは好評で、各駅につき1万個近く用意したボックスティッシュは、早いところでは夕方前に全部なくなるほどだった。

2017年10月に仙台駅構内で実施された、ボックスティッシュのサンプリングの様子

 また、同社初のSNSを使ったキャンペーンも実施。2018年1月15日〜4月15日までの間、『すごい納豆 S-903』の公式Twitterアカウントをフォローし、ハッシュタグ「#すごい納豆生活」と入れてつぶやきを投稿した人の中から抽選で903名に、『すごい納豆 S-903』1ケース(12個入り)をプレゼント。松下氏は、「キャンペーン終了時点でフォロワー数は約1万5000。6月上旬頃には、当選者に商品を発送する予定です」と言う。

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