■「凍結解凍覚醒法」で生まれた奇跡のバナナ
国内では、ミカンに次いでよく食べられている果物のバナナ。周知のように、もともと熱帯性の作物なので、店頭に並ぶバナナは、ほぼフィリピンやエクアドルなどから輸入されたもので、キャベンディッシュという品種が主流となっている。
今回紹介する『ともいきバナナ』は、鹿児島県南九州市で栽培された非常に珍しい国産バナナで、品種は希少種のグロスミシェルである。
日本の中では温暖な地域に属するものの、バナナの生育には最適とはいえないこの地でバナナが作れたのは、「凍結解凍覚醒法」という特殊な手法による。これは、バナナの成長細胞を-60℃で凍結し、その環境情報をリセットすることで、耐寒性、豊産性、病害虫耐性、成長加速などを発現させて栽培したもの。研究開発を担当した、ともいきBIOの表現を借りれば、「バナナの苗に人工的に氷河期を体験させ、植物本来の力を覚醒」して生まれた「奇跡のバナナ」である。
こうして覚醒したバナナの苗は、二酸化炭素濃度が管理されたハウス内で、名水百選に選ばれた地元の水を与えられ、無農薬・有機肥料で手塩にかけて育てられる。
成長して収穫された『ともいきバナナ』は、糖度は25度(普通のバナナの1.5倍以上)と甘みが強く、皮も甘味があって皮ごと食べられるほどだという。
1本あたり877円(税込)という価格でありながら、ネット通販開始後すぐに初回在庫が完売し、今も注文殺到と、早くも伝説を作ったこのバナナ。果たしてどんな味わいなのか、筆者が実食してみた。