インテリアはドライバーをフォーカスした運転席を囲むような演出が施された“ラップラウンド・コクピット”に注目したい。ステアリングやメーターと向き合うようにドライバーズシートに座ると、センターパネルの操作パネルからセンターパネル下のシフトレバーまで囲むような設計になっていて、樹脂とソフトレザーのトーンや質感が整えられている感じが好印象。
先進技術を取り入れた『E-PACE』の設定や操作は、センターパネルの上にある10.2インチのタッチスクリーン「インコントロール・タッチ・プロ」で行なう。必要最小限に抑えられたスイッチ類すら、この空間ではアクセントになっているように見受けられる。さらに、SIMカードを利用すれば4Gの通信機能が備わり、車内がWi-Fiスポットにもなる。ちなみに室内には、最大で3つの12Vの電源ソケットと5つのUSBポートを装備可能なつくりになっている。
加えて、この「ラップラウンド・コクピット」の次に印象的だったのが、ダッシュボードのデザインだ。一見、平板なソレは、パーツの切り替えによってフロントウインドウに向かって視覚的に狭くなっていくデザインになっている。
これはイタリアの高級ボートメーカー、RIVA社の船内からインスピレーションを得たものだという。なるほど、そう言われてみると、着座位置が高めのSUV『E-PACE』の運転席からのコクピットとダッシュボードの眺めは、確かにボートの操縦席からの眺めに似ていると思えた。