■バードウォッチャーはいまや100万人!?
これまでは、どちらかと言えば地味な趣味であった「バードウォッチング」。それが、インスタグラムのような写真系SNSの流行も手伝って、メジャーなものへと変わりつつある。一説には「バードウォッチャー人口はおよそ100万人」ともいわれ、公園や河川敷で野鳥を観察している人の姿も珍しいものではなくなった。
本格的なバードウォッチングを、もっとカジュアルにした「鳥さんぽ」を提唱しているのが、日本初の「プロ」のバードウォッチャーである「♪鳥くん」こと永井真人さんだ。著書の『鳥さんぽをはじめよう』(主婦の友社)では、野鳥を見つけるコツや、あると便利な観察アイテムなど、「鳥さんぽ」入門の秘訣が書かれている。
■首都圏でも「鳥さんぽ」に絶好のロケーションはある
意外にも野鳥の多くは身近な存在で、大自然の中へと遠出しなくても見ることができるという。例えば、明治神宮では冬季になると22種もの野鳥を観察できるそうで、大都会でもちょっとした自然があれば「鳥さんぽ」が可能となる。そこで今回の記事では、永井さんに首都圏のおすすめ「鳥さんぽ」スポットを5か所紹介していただいた。
●明治神宮
永井さん:JR原宿駅から徒歩1分で、都会の喧騒を忘れる森の中にある明治神宮は、都内屈指の鳥見スポットです。できれば、秋〜春の早朝がおすすめ。
周遊路の落ち葉で埋もれた地面では、「♪チッ、♪ツイーッ」と鳴きながら、ツグミ類や、クロジ、アオジなどが、採食をしています。
騒がしいハシブトガラスがより一層騒がしくなったら、オオタカの登場です。木々の隙間をぬって飛んでいる姿を見れたら、バードレナリンどばどばーどです。オオタカは、1年中この森で暮らしていますが、警戒心が強いため、その姿を見ることは稀です。
御苑に入って、池縁に進めば、「♪ニーニー」と鳴きながらヤマガラが出迎えてくれます。シジュウカラやシメ、キセキレイもいます。「♪チッチッチッチー」という声が聞こえたら、池縁を探すとカワセミが見つかります。
ツツジ山や、菖蒲田あたりでは、尾を震わせるルリビタキに出会えるかもしれません。春~初夏には、キビタキ、オオルリ、コマドリなど山地へ向かう渡り鳥がこの森を通過していきます。