普段、どんな基準でドリンクを選んでいるだろうか。何を食べるにしても、お茶や水にしているという人や、コーヒーは欠かせないという人もいるかもしれない。しかし、飲み物と食べ物には合う・合わないのペアリングがあるのをご存知だろうか。気づいていない。そこで、飲料専門家でペアリングのプロである江沢貴弘氏に、各飲み物とスイーツの絶品の組み合わせ方を聞いた。
■さっぱりした紅茶ポリフェノールがこってり味と合う
最近リニューアルしたキリンの「午後の紅茶 おいしい無糖」の公式ページによると、紅茶の主成分である「紅茶ポリフェノール」で、すっきりとした飲み口で、こってりとした食事に合うとされている。
出典:キリンビバレッジ株式会社 2018年3月 会場調査 都内で働く20代~60代のビジネスパーソン 111名(男性:90名 女性:21名)
キリンビバレッジ株式会社が行った調査では、試飲したビジネスパーソンの4人中3人が「紅茶なのにこってり飯に合う」と回答。「こってり飯にとても合うと思う(30.6%)」、「こってり飯に合うと思う(55.0%)」と85.6%の人が合うと思うと答えた。
こってり飯といえば、脂の多い肉料理やチーズ系を思いつく。またこってりスイーツとなると、生クリームやカスタードクリーム、チーズケーキ、モンブランなどだろうか。これらとも無糖紅茶はマッチするらしい。
■スイーツの味わいが広がる!ドリンクペアリング術
この無糖紅茶と「こってり」の組み合わせのように、味や食感のコラボレーションによって起きる美味しいフードとドリンクとの組み合わせには夢が広がる。紅茶、コーヒー、緑茶、麦茶それぞれについて、組み合わせると絶品の料理を江沢貴弘氏に聞いてみた。
江沢氏によると、あくまで味覚には個人差があり、それぞれの飲料にこだわりがある人もいるため、今回教えてくれたのは一般的な味だという。早速、それぞれの飲料について絶品の組み合わせを教えてもらおう。
1.紅茶のペアリング
茶葉の産地特徴や製造方法、フレーバーの種類により味わいが大きく変わります。
「紅茶(アールグレイ)×チョコレート」
アールグレイとは、ベルガモットといわれる柑橘の香りを茶葉にうつした紅茶。フランスでは砂糖漬けの柑橘類の皮をチョコレートで包んだオランジェットが有名です。チョコレートと柑橘の香りの相性はフランスの伝統が証明済み。口のなかで2つを混ぜると爽やかなシトラスの香りとチョコレートが混ざり合い、オランジェットのような美味しさが口いっぱいに広がります。
2.コーヒーのペアリング
豆の産地特徴や精製方法、ローストにより味わいが大きく変わります。
●ブレンドコーヒー
酸味と苦味のバランスを心がけ奥行きをつくりだす、やや深めのローストによる苦味が特徴的な昔ながらのコーヒー。
「コーヒー×豆大福」
豆大福の塩気がコーヒーの味わい深い苦味を心地よくしてくれます。また餡子(あんこ)のほのかな甘味を塩味が引き立ててくれます。
●シングルオリジン
サードウェーブなど現代的なコーヒー好きに。浅煎りにすることで産地の特徴を引き出し酸味が特徴の現代的なコーヒー。
「コーヒー×桜餅or苺大福」
東アフリカ地域のコーヒーの持つフルーティーさが、苺や桜(フローラル)のフレーバーを引き立ててくれます。ちなみに、和菓子ではなく海外のものであれば「アメリカンチェリーパイ」もおすすめです。