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【開発秘話】300万個以上売れているミツカン『CUPCOOK』

2018.04.18

■乾燥たまねぎで量と食感の問題を解決

 一方、中身については、様々なお客様に手に取ってもらえるチャンスが多そうなもの、という観点から検討。食卓への登場頻度が高い料理を調べた結果を踏まえ、「豚のしょうが焼き」「鶏のてり焼き」「豚キムチ」がつくれるものにすることにした。

〈豚しょうが焼きのたれ〉を使ってつくった「豚のしょうが焼き」の完成イメージ

〈鶏てりやきのたれ〉を使ってつくった「鶏のてり焼き」の完成イメージ

〈豚キムチ炒めのたれ〉を使ってつくった「豚キムチ」の完成イメージ

 また、具材としてたまねぎを使用することにした。「以前から、たまねぎの底力や汎用性に注目していた」(鈴木氏)というが、『CUPCOOK』で活用することにしたのは、たまねぎには美味しさと甘さがあるため。豚のしょうが焼きや鶏のてり焼き、豚キムチとの相性もよかった。

 最初は、冷凍たまねぎを使い試作を進めた。ただ、冷凍たまねぎは水分を含んでいるため、思ったほどの量が入らず、調理しても驚きのある量にならない。また、シャキシャキとした食感にならず、物足りなさを感じるものだったという。

 しかし、開発スタートから1年後の2016年、同社の具入り調味酢『カンタン酢 たっぷりたまねぎ』(現、『ビネガーシェフ たっぷりたまねぎ』)に使われている乾燥たまねぎに行き着く。水分が抜け乾燥しきったたまねぎを容器に入れ調味液を加えたところ、乾燥たまねぎは水分を吸収し、容器の中を埋め尽くしたほど。食感もシャキシャキしたものになり、理想としたものに近づいた。

カップ型プラスチック容器の中は、たまねぎで満たされている(写真は〈豚しょうが焼きのたれ〉)

 たまねぎの美味しさを引き出す調味液づくりも、頭を悩ませたところだった。鈴木氏は「最初は、味のバランスが取れていなかった」と振り返るが、醤油や醸造酢など家庭にあるような身近な材料を主に使いブレンドしたところ、たまねぎとの相性がいいものが完成した。

 全4種類に醸造酢が使われているところは、いかにも同社らしいが、醸造酢は菌を静める静菌のために用いた。通常、このような具入り商品はレトルト殺菌を行なうが、たまねぎの食感が柔らかくなってしまうため、酢の静菌効果を利用した。「レトルト殺菌のように強い殺菌処理をかけることなく、酢を使うことでシャキシャキとした食感を維持することもできました」と鈴木氏は言う。

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