■連載/個人で始める働き方改革!ショートカット仕事術
第7回 地球4周するモバイルワーカーの7つ道具
約1年前に日本マイクロソフトの業務執行役員を卒業し、再びベンチャーを起業してゆっくり仕事をするつもりでいたのですが、Facebook経由で海外の仕事の依頼を多くいただき、結果として年間の空路移動距離は4周半を越えました。
仕事の依頼は多種多様です。例えば、コペンハーゲンの国際学会でプレゼンした後に、日本メーカーの依頼でパリに移動して現地のスポーツプロモーターとスポンサー契約の交渉をしたり、ニューヨークに飛んで現地のスポーツイベントの日本人向けマーケティングを受託したり、ホノルルでITとスポーツを組み合わせたイベントの企画をしたり、といった感じです。
マイクロソフト在籍時も年間で地球を4~5周ほど海外出張をしていましたので、これまでの経験や学びを元に、私が何を持参しているかを紹介します。
実は私、飛行機移動時に5年以上荷物を預けていないのです。かつて、ロストバゲッジ(預けた荷物が出てこない)でビジネスに悪影響が出てしまいまして、また到着後すぐに仕事に向かう為にも、機内手荷物のみで世界を駆け巡っています。
海外というと不安になって余計なものまで持って行ってしまう事もあると思うので、お勧めは「持参リストの作成」だけではく、「持参を忘れてしまったものリスト」、「持参したけど使わなかったものリスト」を作ることです。
これをブラッシュアップし続けると、どんどん荷物が少なくなり、準備の手間も省けます。
■時差ぼけとの戦い
海外出張と日本で仕事をすることとの違いは、環境(時差や天候)が異なること。これによって心身ともに疲れさせない戦術が必要になります。私にとって、一番の敵は時差ぼけです。
時差対策は、日本を出発する2日前が最も重要です。出発日は移動や興奮・緊張などで十分に眠れない可能性があるので、2日前にしっかり寝ておきます。そして、次に重要なのが、往路の機内の過ごし方。搭乗したらまず到着地のタイムゾーンに合わせて、寝る時間を決めます。現地に朝到着するなら、そこから逆算して寝る時間を決めればいいし、夕方着であれば到着前には起きていたい。そういった睡眠の量と質を追跡する為に、スマートウォッチをお勧めします。タイムゾーンの調整も簡単だし、自動的に睡眠時間と深さを記録してくれるので、その結果を元に調整しています。
機内で疲れない為に、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンも必須です。長時間の機内移動であれば、ゴォ~という騒音を聞き続けると脳が疲れてしまい、よく眠れません。国際線では簡易イヤホンが配られることもありますが、騒音を消せるヘットフォンが望ましい。マイク付きであれば、現地のホテルで電話会議に参加する時にも役立ちます。