箇条書きを記す際に、左端につける中黒(・)を英語ではbullet(バレット)とよぶ。このバレットを使った米国生まれの手帳術「バレットジャーナル」が、日本でも本格的に普及する気配がある。
手帖の箇条書きですぐ思い浮かぶのは、多くの人が実践しているTo doリスト。『バレットジャーナル』は、To doリストの別の言い方だと早合点する人もいるかもしれないが、実は結構違う。では、『バレットジャーナル』は、ふつうのTo doリストとどう違い、どんなメリットがあるのだろうか?
バレットジャーナルの解説・情報サイト『わたしのバレットジャーナル♥』を運営しているすみれさんに、バレットジャーナルの基本的な点を教えていただいた。
■To doリストとの違い
Q:バレットジャーナルには、手帖に箇条書きしてタスクを管理するという点で、To doリストと共通したものがあります。ざっくり言うとTo doリストとの大きな相違点とは、どのようなものでしょうか?
すみれさん:バレットジャーナルとは、箇条書きを利用することを中心に考えられたノート術です。「過去を追跡し、現在を整理し、未来を計画するもの」といわれています。
To doリストとの大きな相違点は、記号を用いて箇条書きの内容をカテゴリ分けすること、そしてリストをレビューし、未完のタスクがまだ取り組む価値のあるものかを判断し、価値あるタスクは別の日へ移動させるという定期的なレビュープロセスがあることです。
■バレットジャーナルの使い方
Q:具体的にどのように使うのでしょうか?
すみれさん:バレットジャーナルでは、短くて簡潔な文で予定を箇条書きしていきます。その際、記号を用いて箇条書きの内容を、タスク、イベント、メモの3種類に分けることができます。
タスクとはすぐに実行可能なもので、シンプルにドット(・)で表します。 また、優先させるタスクにはアスタリスク(*)を使います。箇条書きの左横に書き込んでおけば、重要なタスクを素早く見つけることができます。
次にイベントですが、誕生日などの記念日やアポなど、日付を動かせない項目のことです。これは、白丸(○)で表します。
そしてメモは、ダッシュ(━)で表します。情報やアイデアなど、覚えておきたいけれど、すぐに実行しなくてもいいものや、必ずしもやらなくてもいいことを書きます。
どんなことも短い文で簡潔に書くことが鉄則です。それらについて詳しい内容を書き加えたい場合は、別のページに書くようにします。
1日の終わりに、今日のタスクリストをレビューし、完了したタスクやイベントにはバツ(×)を上書きします。
「×」が付いていない未完のタスクをどうすべきか、ここで判断します。 そのタスクがもう無用なのであれば、取消し線で削除します。