多くの現代人が悩まされている、肩こりや腰痛といった、がんこな慢性痛。クリニックやマッサージ店をわたり歩いても、一向に症状が改善しなかったり、すぐにぶり返したりと、半ばあきらめている人も多いという。
そうした慢性痛を持つ人ばかり1.8万人余りを癒してきた整体師が、ボディーバランス上原(長野県)の上原考一院長だ。自身が、子どもの頃から腰痛持ちで、椎間板ヘルニアも患い「医療機関、鍼灸、整体などを放浪する」ほどだったという。それが一念発起して、34歳で整体学院に入学し、卒業後に整体師として開業、試行錯誤の末編み出した「FS(フリースタイル)整体」で自分の痛みを解消したという、異色の経歴の持ち主でもある。
上原院長の基本的な考えは、「人は誰でも体の痛みを和らげる方法を知っている」というもの。整体師の役割は、あくまでも痛みを治すためのサポートをすることだという。
また、「痛みはセルフケアで改善する」とし、その方法を書籍『体の痛みが13秒でスーッと消える! すごい整体すごい整体』(SBクリエイティブ)にまとめている。どの方法も容易に実行でき、13秒しかかからない手軽さで、効果も高い。そこで今回は、本書にある肩こりと(前屈時の)腰痛の改善セルフケアを紹介したい。
■肩こりのセルフケア
上原院長によれば、肩こりは「固まっている部分を押したり、叩いたりしてもあまり効果はありません。ストレッチで伸ばしたり、マッサージで患部を揉んだり押したりしても、むしろ逆効果です」という。そうではなく、「固まって動いていない部分の緊張を解き、ゆるませればいい」とのことで、具体的には以下のようにする。
※「ゼロポジション」とは、痛みを回避しようとして、身体の各部を動かしているうちにラクになる特定の姿勢