2018年度の新入社員はいわゆる「さとり世代」といわれる年代だ。毎年、入ってくる新入社員とかかわるたびに、ちょっと戸惑うこともあるのではないだろうか。今年はどんな世代なのか?と気になるビジネスパーソンへ、彼らの傾向と対策を紹介する。研修で自らあらゆる世代を教えてきた経験と知見から「さとり世代」に詳しい識者に聞いた。
■さとり世代の特徴3つ
今年の新入社員は、いわゆる「さとり世代」と呼ばれる世代といわれる。そんなさとり世代はどんな特徴を持つのか。人材育成の研修と経営コンサルティングを行うM&Iコンサルティングの代表、井上実氏は次の3つの特徴を挙げる。
1.欲がない
「悟りを開いたかのように、欲がないのが第一の特徴です。従来の若者の特徴は情熱。大人世代が忘れてしまった熱い情熱をスポーツ・趣味・恋愛にかける姿が若者のイメージ。これに対して、何に対しても『どうせ』という思いが先走り、情熱を傾けることが少ないのがさとり世代です」
2.結果重視
「過程よりも結果重視。楽して結果が出ればよいと考えているところがあります。指示に対しても言われた最低限のレベルしかやってこず、よりよくやろうとは思わない。例えば、『レポートを2ページ以上書くように』というと、全員2ページしか書いてこないのです」
3.目立ちたくない症候群
「みんなと同じを好み、よくも悪くも目立つのを嫌がります。したがって、自分から発表したり、リーダーに立候補したりする人は少ないです。また、質問をすると自分の無知をさらし、悪い意味で目立つため、質問をする人もいないことも多いです」