東海道新幹線の場合、関東と関西圏を日常的に行き交うヘビーユーザーも多い。JR東海の広報担当者は、「N700系の設計時に日常的にご利用の方の声を多く反映させていただきました。日常的に乗っても快適な移動空間が提供できるということを設計の念頭においています。飽きの来ない、それでいてくつろげる空間というのを意識してN700系は設計を行ないました。N700系では新技術として車体傾斜を採用しましたが、車体の傾きけはじめと元に戻すタイミングを何度も調整し、最高のタイミングを見つけ出すために試運転を重ねました。N700系はN700Aに進化し、そして今回のN700Sにつながっています。N700Sも東海道新幹線を日頃からご愛用の方やご旅行の方が何度乗っても快適な移動空間を提供できるように細かな改善を随所に施しました」と語る。
そんな細かな改善の中でもユニークなのが車内照明だ。LEDの間接照明を用いた車内は明るく、柔らかな光に包まれているが、荷棚周りにちょっとした細工がなされている。実は停車駅の到着アナウンスが流れると荷棚の照明が一時的に明るくなり、忘れ物を防止する機能がついている。
通常時に荷棚は上の状態だが、停車駅が近づき放送が入ると下のように明るく照明される。
車端部の車内テロップも大型のフルカラー液晶になり、視認性が大きく改善。