星の数ほどある美容アイテム。こんなにあると、どれが今の自分にとって最適なのか迷わずにはいられない。そこで、「高い効能を謳っている」、「タレントがブログで称賛している」といった外部情報をもとに購入を決めがちになるが、はたしてその判断材料は正しいのだろうか?
「昨今の化粧品や美容の情報は本当に歪んでいるものが多く、ありもしない効果を大々的に標榜しているものや科学的な根拠に乏しいものがたくさんあります」と指摘するのは、美容化学者のかずのすけさん。そんな情報に惑わされ、逆に肌を痛めているオトナ女子も多いという。
もちろんあやしい情報ばかりでなく「正解」もある。そうした選ぶべき美容アイテムの正解を、かずのすけさんは著書『オトナ女子のための美容化学 しない美容』(ワニブックス刊)にまとめている。
目からウロコの知識が満載の本書から、いくつかピックアップしてみよう。
■天然素材の自然派コスメには酸化やアレルギーのリスクが!
「メイク選びの基準は天然素材かどうか」という「天然ピュアメイク女子」
メイクアイテムを選ぶ際は、「天然素材」、「無添加」、「オーガニック」であることにこだわりすぎると、逆に老化やアレルギーのリスクがあるという。例えば、自然派コスメによく配合されている油脂や精油。皮膚にやさしいイメージがあるが…
「油脂は、酸化すると皮膚刺激や老化の原因に。クレンジングとしては優秀な成分が多いですが、紫外線のもとでは特に酸化しやすく、メイク製品にはご法度。精油は、植物の芳香物質を凝縮した天然香料の一種で、アレルギーリスクがあります」と、かずのすけさん。
コスメ選びは、国産のもので、香料、染料、紫外線吸収剤、アルコールを避ければ十分であり、イメージアップで油脂・精油を入れているのは、かえっておすすめできないとも。
■洗顔料は20秒以上肌にのせない!
メイク落としのクレンジングと同じ感じで、洗顔のときもたっぷり泡立て、ゆっくり丁寧にする「ゆっくり洗顔女子」。泡マッサージをすることで、なんとなく美肌づくりによい印象があるが、それは逆効果だという。
「優秀な洗顔料でも刺激ゼロではないので、肌にのせたら20秒以内に落とすのが理想です。洗顔料は汗や皮脂を落としますが、これらの皮膚の汚れはお湯だけで8割がた落ちるので、こする必要なし。洗顔料で泡を作ったら、摩擦を避けるように肌ではなく『泡』に触れるように顔全体に広げ、すぐに流します」
また、、すすぎは手よりもシャワーの方が早く、洗い残しも防げて◎とのこと。