デキる人は夜、寝る前に何をしているのか――。何かとてもすごいことをしていそうに思えるが、実際やっていることといえば、案外単純なことだったりする。例えば、翌日の「やることリスト」を作成するものだ。なんだそんなことか、と思うかもしれないが、有名な経営コンサルタントや大企業の代表者などがこぞって行っていることでもある。
そもそも寝る前のやることリスト作成にはどんなメリットがあるのか。実際に行って習慣にしている識者に聞いてみた。
■デキる人の寝る前習慣
ざっと見渡してみると、デキる人というのは寝る前に、翌日や未来のことを考えているという共通点が見つかる。
例えば、自己啓発本などで有名な経営コンサルタントのブライアン・トレーシー氏は、その著書『ブライアン・トレーシーが教える 最強の時間』の中で、毎日寝る前に「やることリスト」を作ることを勧めている。眠っている間にリストの内容が精査され、翌朝、達成のためのアイデアやひらめきが自然と生まれてくるという。
未来の自分の知識のために時間を費やす著名人もいる。ヴァージン・グループの創業者リチャード・ブランソン氏は、BUSINESS INSIDERによると夜23時くらいまで家族や友人たちと夕食後の会話を楽しみ、アイデア創出の機会としているという。
また、CNBCによると、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏は、眠る前に1時間ほどの読書時間を設けているそうだ。いずれも自身の知識や知見を高める取り組みといえそうだ。(いずれもBUSINESS INSEIDR JAPAN参照)。
■寝る前に「ToDoリスト」を作る目的
テキる人がこぞって推奨する「寝る前やることリスト化」は、どのような目的で行われ、どのような効果を生むのか。
クリエイティブワーカーの坂戸健司氏は、寝る前に翌日のTODOリストを作るというメソッドを紹介し、自らも実践している。この寝る前のTODOリストについて次のように話す。
「目的は“しっかり寝るため”。これに尽きます。明日のことが気になって、布団の中で何時間も悩むなどして、頭が仕事モードのままではぐっすりと眠れません。そこで寝る前に万全準備をすると不安や悩みも消えます。私は『会社を出る前』『帰宅後すぐ』『寝る前』の一日計3回、TODOリストを書いていますが、寝る前の『TODOリスト』では、自分の心の奥底にある『なりたい自分』や『将来、未来の願い』などを書きます。それは『人生観』『事業観』という2つの考え方です。いってみれば日記のようなもの。寝る前に自分の目指す『人生観』と、どんなふうに仕事をしたいかという『事業観』の両方を書き出すことで、心が和らぎます」