今はどの会社でも「時間短縮」が求められているものだ。その中でも、メール対応について無駄に時間をかけすぎていないだろうか。効率化するには一発で伝わる優れたメールが必要になる。また、時短だけでなく、他にもできることが多々ある。そこで今回は、上級者にしか教えないメールの効率化テクニックを一般社団法人日本ビジネスメール協会の代表理事である平野友朗氏に聞いた。
■メールの達人は一日50~100通メールをさばく
一般社団法人日本ビジネスメール協会の代表理事である平野友朗氏は、一日に300通ほどのメールを受信しているという。いったいどのように対応しているのか。
「一日に300通くらい受信し、50~100通くらいメールを書いています。メールは全体をざっと見て理解するようにしています。読む時間は、短文あるいは流し読みできるもので3~10秒。長文でも1分はかかりません。平均30秒くらいでしょう。メールを書く時間は、速くて1通10秒。長文でも5分はかかりません。平均1分程度です。メールを処理するのに、まとまった時間はとらず隙間時間で対応しています」
■もう少し縮めたい、メールの時間の短縮術
一通りメールはスピーディにこなしてはいるものの、「あともう少しだけ短縮できれば…」と思っている人向けのメール時短術を、平野氏は次の3点挙げる。
1.徹底した単語登録
「『いつも大変お世話になっております。』などの頻繁に使うフレーズを『いつも』などを打つと表示されるように、事前に単語登録しておく方法は、時短術として実践している方は多いです。しかし実際、現場でメールの作成業務を見てみると徹底が足りないと感じます。キータッチの1秒、1回にもっとこだわり、細かいフレーズまで単語登録をしましょう」
2.メールを使うことをあきらめる
「例えば、感謝の気持ちを伝える場合、メールを1通送るよりは1本電話して直接伝える、留守電にコメントを残したほうが、気持ちが伝わることもあります。時短だけでないうれしい効果が得られることもあるでしょう」
3.メッセンジャーやチャットツールを使い、短文で返事をする
「電話の他にも、メールをあきらめる方法はあります。例えば、Facebook Messengerなど他のツールを使い、短文で返事をすることも時短につながります。このようにメールにこだわらず、SNSなど利用してコミュニケーション手段を組み合わせることもポイントです」