4万円で手に入るアイ・オー・データの超小型ネットワークオーディオ用NAS『Soundgenic/HDL-RA2HF』はハイレゾの大型新人だ!
2018.03.10●床に人工大理石を敷いて載せた
『HDL-RA2HF』をMac miniの上に載せていた。これは百害あって一利無しなので、フローリングの床に人工大理石を敷いて、その上に移動。これで解像度が上がった。「リンデンバウムより/卒業写真」では音の分離が良くなり録音の特徴が見えてきた。Yuji Ohno & Lupintic Five with Friends「BUONO!! BUONO!!/THEME FROM LUPIN III 2015〜ITALIAN BLUE ver」(48kHz/24bit)も、もやっとした音が霧が晴れたようにクリアーな音になった。
右肩に輝くハイレゾステッカー。下の白い板が人工大理石である。
●USBケーブルを15cmに変更
『HDL-RA2HF』をDACの上に移動して人工大理石を敷いて載せる。この最短距離を利用して長さ15cmのUSBショートケーブルで接続した。その効果は抜群で「リンデンバウムより/卒業写真」のウッドベースの低域が下まで伸びてくれた。LUPINも音の輪郭がさららに明確になり、低音もがっちり腰の座ったものになった。ケーブルのメーカーが変わったせいか、ボーカルは柔らかく心地よい。
●ゴム足でなくスパイクを使用
人工大理石は活かして、今度は3点支持のスパイクを使ってみよう。「リンデンバウムより/卒業写真」はスピーカーの存在が消えて、ボーカルが空中に浮かび上がる感じが再現された。音のニュアンスもさらに出てくる。これに対してLUPINはほぼ変化ナシだった。
『HDL-RA2HF』は振動の影響を避けるため柔らかいゴム足を採用している。
■Summary
ここまでセッティングを詰めてから、QNAPのNAS+RaspberryPie3と比較試聴するとNASの方が音が痩せていて魅力にとぼしいことに気付く。『HDL-RA2HF』は直販価格3万7800円(税込)なので、もちろんNASよりも安価である。Wi-Fi内蔵でないのが弱点だが、有線LANに接続すれば問題ない。ラズパイと比較すると、使いやすいDLNA対応アプリで操作できるメリットは大きい。特にiPadで使う「fidata Music App」は快適そのもの。小型で無音でUSB/DACに接続できる『HDL-RA2HF』はハイレゾ生活を始めるためのコアにオススメの1台である。
写真・文/ゴン川野
オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!