日々進化し続けるGoogle マップ。今やその情報は世界のみならず、宇宙にも及んでいる。そんなGoogle マップの最終地点は、どこなのかをGoogleのエンジニアに聞いてみた。
Google
シニアエンジニアリング マネージャー
後藤正徳さん
Google マップのサービス開始当初から開発に携わるキーパーソン。本特集で紹介した様々な機能の研究・開発に参画。
●マップ上のアイコンがわかりやすい表示に!
最近のアップデートで、見ただけで何かがわかるアイコン表示になった。ただこのアイコンも多すぎるとわかりにくいので、どこまで数を絞るのかも検討中とか。目印になりやすいコンビニのマークは、特にわかりやすさを重視したそう。
◎Google マップのデザインは日々更新され続けていた!
最近、Google マップの地図表示がにぎやかになったことに気づいただろうか? 実は、最新のアップデートでスポットのアイコンがわかりやすく表示されるようになったのだ。このようにGoogle マップでは「あれ? 何か変わった?」と感じることがたまにある。
その理由について、サービス開始当初から開発に携わる同社の後藤正徳さんに話を聞いた。
「Google マップではいかに地図をわかりやすくできるか、ユーザーが必要な時に情報を素早くアクセスできるかに注力して、常に新しい開発を続けています。開発は世界中で行なわれているので、次々と更新され続けているわけです。
東京オフィスでもエンジニアリングチームが様々な形で参加しています。それに加え、道路が開通するなど、地図自体の更新もあるので日々見た目が変わっています。
大きなアップデートについては告知しますが、細かな機能の向上や変更は絶えず行われているので、ユーザーが使っていくうちに見つけてもらえるとうれしいです」
地図の習慣は国によって異なる。海外では道の名前から住所がわかる国もあるが日本ではそうはいかない。東京の「にほんばし」と大阪の「にっぽんばし」のように、同じ「日本橋」という文字でも読み方が異なるなど「日本の地図は他の国と比べて難易度が高い」と話す後藤さん。
Google マップでは開発当初から機械学習による処理を行なってきたが、こういったより高度な課題に対してどう改良を加えていくのかが、今後の課題だという。
◎リアルタイムの情報でユーザーの行動を便利に
そんなGoogle マップで同社が今、一番力を入れているのがリアルタイムの情報の提供だ。鉄道各社や予約サイトといった多くのパートナーやGoogle マップの利用者およびローカルガイドによって、電車の遅延情報から場所に関する疑問に至るまで、時間で変わっていく情報を提供している。
「仕事、プライベートを問わず、我々の行動はどこかの場所に紐づいています。だからリアルタイムな情報を提供していくことはとても重要です。ユーザーやオーナーからの情報に加え、位置情報をオプトインしている利用者位置からの混雑状況など、様々な情報を提供しています。
今後はさらに意味のある情報を増やしてユーザーの生活をサポートしていきたいですね。〝場所に関することと言えばGoogle マップ〟というような、毎日使ってもらえるサービスを目指します」
海外の地図ではアルファベット表示が一般的だが、後藤さんたちが機械学習でカタカナ表示になるように開発。スマホの言語設定が日本語のユーザーは、現地でもカタカナで表示される。
文/編集部
※記事内のデータ等については取材時のものです。