登録方法は、飛行機で香港国際空港に到着後、通常通りの入国審査を行い、終わったら荷物のターンテーブルへ向かう自動ドアを通過する前に入国審査場の両端にある専用の申請オフィスへ向かう。一旦、荷物のターンテーブルへ行ってしまうと戻ることができないので気をつけよう。筆者が訪れた1月前半の時も日本人を含めて数人が並んでいた。筆者の場合は、すでに7年前に登録をしていたが、今回はパスポートの更新をしたばかりということで再度登録することになった。登録方法は簡単で、事前に書類の記入等の作業もなく、パスポートとマイレージの上級会員であることを証明するマイレージカードを提示すれば問題ない。写真などを持参する必要もなく、審査官にパスポートとマイレージカードを出した後、作業を進める間に顔写真の撮影と指紋の採取が行われる。手続きは数分で終了し最後に印刷された申請内容が間違ってないかを確認して手続きは終了となる。筆者は、パスポートの更新であったことから、過去のパスポートデータの情報が引き継がれて、指紋の採取はなく、顔写真の撮影のみとなった。
登録が済めば、次に出国する時から利用することが可能である。以前は、香港国際空港のみが対象で、マカオへ向かう場合のフェリーターミナルや鉄道などで中国へ向かう場合には自動化ゲートが利用できなかったが、現在ではマカオへ向かうフェリーターミナルや深センへ向かう際に出国審査が行われる羅湖駅なども自動化ゲートで通過できるようになったので便利だ。
マイレージの上級会員で、香港に頻繁に訪れる機会がない人でも数年に1回でも訪れることがあるのであれば、登録しておいてもいいだろう。特に預ける荷物がない時などは飛行機を降りてから10分程度で到着ロビーに出ることができるので、到着後すぐに動くことができる。無駄な時間がないので、気分的には国内旅行に近いものを感じる。
預ける手荷物がなければ、到着後10分程度で到着ロビーに出ることができる
ANAやJALだけでなく、ユナイテッド航空やデルタ航空など海外の航空会社のマイレージ上級会員でも「フリークエントビジターeチャネル」の対象となる。例えば、搭乗実績がなくてもクレジットカードを作るだけで上級会員の資格が与えられるデルタ航空の「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」か「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」を作るという方法もある。「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」はラウンジも入れる「ゴールドメダリオン」が付いて年会費が2万8080円、「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」はラウンジには入れないが優先チェックインカウンターなどが使える「シルバーメダリオン」が付いて年会費が1万2960円となる。年会費はかかるが、どうしても登録してみたい人には検討をするといいだろう。
まさにストレスフリーの旅を海外でも実感することができる香港の自動化ゲート。登録対象は次回、香港を訪れる際に登録してみてはいかがだろうか。
取材・文/鳥海高太朗
航空・旅行アナリスト、帝京大学航空宇宙工学科非常勤講師