■ボードゲーム人気はブームで終わらず定着
一過性のものと思われたボードゲームのトレンドが、大都市圏を中心に定着しつつあるようだ。関連イベントの『ゲームマーケット』が、回を重ねるごとに来場者を増やしていることからもそれが伺えるが、次々と開店しているボードゲームカフェが、情報や商品の拡散役を担っているのも大きい。特にビギナーの人たちは、ここでどのようなゲームがあるのかを知り、遊び方を学んで、SNSでその面白さを広めることで、他の人たちの興味を喚起しているという側面がある。
また、ボードゲームカフェ自身が、国内の同人ゲームを発掘したり、海外のボードゲームを日本に「移植」する動きもみられる。ボードゲームを千種類以上常備するディアシュピール(東京都中野区)もその1つ。ドイツで爆発的にヒットした『Privacy』を、一部アレンジした上で完全日本語化し、2017年12月に発売している。タイトルは『プライバシー日本版』(税込み3980円)。10歳前後でも遊べるゲームがほとんどというなかで、こちらの対象年齢は(もしかして日本初の)18歳以上推奨。果たしてどんなゲームなのだろうか?
■きわどい質問がドンドン出てくる
『プライバシー日本版』の中身は、90枚の質問カード、黒・ピンクの木製キューブ、切り離して使うチェックシート帳、得点を記録するスコアボードと円形のコマからなる。質問カードがこのゲームの肝にあたり、各カードには数字の振られた質問が4つある。質問内容は、「婚活パーティーに行ったことがある」、「お風呂には極力入りたくない」、「性犯罪に巻き込まれたことがある」等々、ふつうなら面と向かって質問すべきでないようなものばかり。
カードがあるととっつきにくいと思われるかもしれないが、ゲームのプレイ方法は、比較的シンプルなもの。まず、一緒に遊んでくれるプレイヤーを集める(5~12人の範囲で、多人数であるほどベター)。質問カードを裏向きに積んで山札にしてから、一番上のカードをめくり、質問を読み上げる。どの質問を読むかは、カードの裏の数字で決まる。
質問は全て「イエス」か「ノー」で答えられるもの。ここで各人は、その質問に対し「イエス」と答える人が何人いるかを予想する。予想した人数は、手元のチェックシートにチェックしておく。