・「oitec(オイテック)」(杉田エース)
杉田エースの「oitec(オイテック)」は、玄関先などに宅配物を入れるハードケースを設置するものだ。これも工事は不要。デザイン性に優れている。
小さな宅配物はそのままハードケースの中に入れてもらい、大きくて入らない宅配物はハードケース内に収納されている大きなバッグの中に入れてもらう。
杉田エースの担当者によると、ハードケースには350ml缶×24本の箱程度の大きさまで入れることができ、バッグには主要宅配業者・規格サイズのダンボールを入れることができるそうだ。
杉田エースの担当者は、その開発の背景やこだわりを次のように話す。
「ECサイト利用増加による宅配便の需要増加・再配達業務といった社会問題などから、宅配ボックスが注目されています。現状のハードタイプは取付工事を伴い設置場所が限られる、ソフトタイプは取り扱いの煩わしさやデザイン性に優れたものがないなどの問題がありました。oitecの開発にあたっては、ハードタイプとソフトタイプの利点を合わせ、デザイン性に優れ、個人個人に合わせてさまざまな使い方ができる宅配ボックスを目指しました」
宅配ボックスで気になるのがセキュリティ。oitecではハードケースとバッグがケーブルと錠前で固定されており、さらにそのケーブルは玄関先の格子や柵、ポールにつなぐ。
格子や柵がない場合は、ケーブルの先端に「錨(いかり)」のようなキューブを取り付け、ドアの隙間やドアに埋め込まれたポストの投函口に固定することで盗難を防ぐ。
「どのような宅配ボックスでも破壊・盗難の恐れはありますし、食料品の不在配達などもよく玄関先に置かれています。このような現状から、ワイヤー・南京錠・可変ダイヤル錠を用いて、必要最低限のセキュリティを確保できる宅配ボックスにしております。これは他のソフト型宅配ボックスと同等の仕様です」
●玄関インターフォンの応対をスマートフォンから行う
再配達の手配すら面倒に感じるなら、パナソニックの「外でもドアホン」を使用するという手もある。不在時でも、玄関設置のインターフォンを通じて、宅配業者と自分のスマートフォンで通話ができる。モニターの映像もスマホの画面で確認できる。宅配業者に「今不在なので、今日の19~21時に再配達をお願いします」などと伝えればスムーズだ。
これらの再配達削減のための対策は、人手不足や地球温暖化への対策になるだけでなく、個人にとっては受け取りにまつわるあらゆるストレスを解消してくれるものといえそうだ。
取材協力
杉田エース株式会社 http://www.sugita-ace.co.jp/
oitec http://oitec-sugitaace.jp/
取材・文/石原亜香利