ただしe コクピットのような走行系連携のハイエンドシステムは主に高級車に搭載され、先進国を中心に成長していくと予想する。
その他の新興国では、各国のモータリゼーションに伴い、カーナビも成長するが、ディスプレイオーディオ(DA)とスマートフォンナビや、スマートフォンの単体利用が多くを占めるものになるとみられ、さほど急激な伸びにはならないとみる。また、アジア圏のカーオーディオナビゲーション(AVN)はDA+ナビカードのタイプが多くなるものと考える。
スマートフォンナビは、ある程度のカーナビ需要を侵食すると思われるが、欧米ではカーナビ市場はまだ伸び続けていることもあり、カーナビ普及の阻害要因にはならないものと考える。ただし前述したように、DIN カーナビのままではなく、スマートフォンと車載機との連携やe コクピットのような情報通信・表示システムに進化した上で市場が動いていく可能性が高い。
今後の車載情報端末はe コクピット、カーナビ、PND、DA、スマートフォンナビといった複数の種類の各々の製品が、各国の文化や言語、生活環境といった市場環境や特性を反映しつつ、地域別需要に適合しながら、共存していくだろう。
矢野経済研究所推計
■調査概要
調査期間/2017 年8 月~12 月
調査対象/カーナビゲーション、DA(ディスプレイオーディオ)メーカー、自動車メーカー(OEM)、一次部品メーカー(Tier1)等
調査方法/当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用
構成/編集部