一方、17インチタイヤを履く2.0i-L EyeSightの走りっぷりはエンジン、足回りなどが基本的にいっしょでも、乗り味はずっと爽やか、軽やか。言い方を変えれば日本車っぽくなる。
つまり、「ペンチマークはゴルフ7」にこだわれば、新型インプレッサの真打ちは2.0i-S(18インチタイヤ仕様という意味でもある)と思える。VWゴルフ7に並んだかと言えば、もう少し・・・と言わざるを得ないが、「VWゴルフとの距離がもっとも縮まったかつてない同クラスの日本車」であることは間違いない。2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーでクルマの専門家から多大なる評価を得たのも当然だろう。
その上で、後席の居住性はVWゴルフ7よりずっと広くゆったり。ラゲッジは開口部とフロアに大きな段差があるものの、フロアボード手前を持ち上げフックに固定し段差を小さくできたりするアイデア、配慮はなかなか。重い荷物の出し入れやペットを乗せるときなどに便利だ。
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。
※記事内のデータ等については取材時のものです。