「菌活」に続いて「腸活」という言葉がはやり出し、腸内環境を整える食品やメソッドもポピュラーになってきた。
効果が目に見える筋トレやダイエットと違い、腸活の場合は、「以前より善玉菌が増えている♪」といった腸内環境の改善を自覚するのは難しく、腸活を続けるモチベーション維持に少々難があった。
そこで今回紹介するのが、名古屋大学発ベンチャーのヘルスケアシステムズが、8月28日より開始した、『腸活チェック』という腸内環境の検査サービス。これは、検査キットに同封の容器に、自分の尿を入れて返送し、1週間ほどで検査結果が伝えられるというもの。
これまでの腸内環境の検査は、検便によって「便中に含まれる細菌のDNAを抽出する」かたちが主流であった。この方法だと、検査費用が安くても1万円台、結果が出るまで1か月かかるなど課題があった。対して、『腸活チェック』は、検査費用が2750円(税別)、結果は約1週間で出て、評価内容も理解しやすいという、「安い、早い、わかりやすい」の三本柱をクリアした内容となっている。検便でなく検尿である点も、検査申し込みのハードルを下げて、気軽に申し込みやすいメリットがある。
ここで、「検尿で腸内環境がなぜわかる?」という、もっともな疑問がわくかもしれない。実は、『腸活チェック』で調べるのは、腸内細菌でなく尿中に含まれるインドキシル硫酸という物質。もともとは、腸内細菌が生み出したインドールという腐敗物質が肝臓で合成されてできるもので、最終的に尿の一部として排泄される。
腸内環境が悪化するとインドールは増え、結果としてインドキシル硫酸も増加するので、この量を調べることで、腸内環境の良し悪しが判断できるというのが、検査の仕組み。腸内環境の悪化には、食生活の乱れや睡眠・運動の不足も関係するので、望ましいライフスタイルを送っているかも間接的に確認できる。