●月々の電車通勤費はもらっているが、隠れツーキニストだったら?
Q:勤務先は自宅の最寄駅から駅3つ目の場所にあり、その分の電車通勤代を支給されていた。しかし、最近自転車を買い、運動がてら通勤にも使うようになった。しかし、依然として電車通勤費はもらっている。これはアリ?
A:社内規定よりけりで、「実費を支給する」となっていた場合はアウト。実費は生じていないのだから、支給額も当然ゼロとなる。自転車通勤に切り替えたことを報告せず、電車賃をもらい続けているのが露呈したら、懲戒対象になる。一方で、通勤手当として「公共交通機関の利用額を支給」という文言になっていれば、これは問題ない(が、やはり経理担当に確認したいところ)。
ちなみに定期券の区間内の取引先を訪問して、改めてこの分の電車賃を精算しようとした場合、これは二重計上となってしまうので注意。
●出張でたまったマイレージは?
Q:遠方への出張で飛行機を使ったときに、自分のマイレージカードでマイルを貯めたとする。飛行機代はもちろん会社の経費だが、果たして貯めたマイレージは、自由に使ってよいのだろうか?
A:原則論でいえば、会社の経費から派生したマイレージも会社のものになる。が、煩雑な手続きを避けるため、あえてうるさいことを言わない会社もあるし、社内規定で「マイレージは、次の出張で使うこと」と明示している会社もある。規定があるか確認し、ない場合はマイルの私的利用はOKかを経理部にきくのがベスト。
参考資料:
『経理部は見ている。』(楠木新/日本経済新聞出版社)
『経費になる領収書 ならない領収書がよくわかる本』(村田栄樹/ソーテック社)
Legalusウェブサイト
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。