最初は煙を出しながら燃えているが、缶が暖まってくると煙突効果で上部の穴から熱風が出て、炎の勢いが増す
燃えることなく排出されるはずだったガスが、上部から出てきた熱風により燃焼する(二次燃焼)。大きめの薪を取り除くと、二次燃焼が起きていることがよくわかる。このころには底が熱くなり、手で触れなくなった。耐熱レンガやスタンドに載せて使うほうがいいようだ
せっかく1L缶のフタがあるので、使わないときは汚れ防止兼着火剤の新聞紙を入れ、ライトとマッチ、ナイフを詰めた小さな防災セットとして保管することに。大きなペール缶でストーブを作れば、ロープやガムテープ、軍手などを入れた充実防災セットを作ることができる
ウッドガスストーブは、DIY初心者でも工具さえあれば30分程度、予算も数百円で作れる。断熱材を用いるロケットストーブほどではないが、残る灰は少なく、燃焼効率もいい。
市販品のようにコンパクトに収納できるストーブを作るのは至難の業だが、手持ちの鍋にあわせて好きなサイズのストーブを作れるのがDIYの醍醐味だ。また、うまく燃やすための仕組みを考え、自分なりに改良を加えられるのも楽しい。ただし、正解はないのでほどほどにしないとストーブばかり増える羽目になる。深入りは禁物だ。
文/大森弘恵
■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
※記事内のデータ等については取材時のものです。