新型N-BOXをボクは「小さな上級車」と呼んでいる。それはノンターボの標準車を含むのだが、このカスタムターボは内外装の仕立て、子育て世代にもうれしい使い勝手、装備、ホンダセンシング=先進安全運転支援機能の充実度に加え、走りのダイナミクス領域も飛び抜けて「上級」なのである。コンパクトカーからのダウンサイジングにも申し分ない、軽自動車の常識を覆す仕上がりと断言できる。なにしろACC=アダプティブクルーズコントロールまで装備されるのだから。もっとも、冒頭で触れたように、価格も軽自動車とは思えぬほど上級なのだが・・・。
ファミリーユースでは、優しい“犬顔”でもある標準車のノンターボモデルでも、先代よりターボ車との動力性能差が縮まったこともあり、高速走行を含めても十二分な性能だと思うのだが、どうしても余裕あるターボ・・・というなら、169.56万円のN-BOX G・Lターボ ホンダセンシングという、小型犬ながらジャックラッセルのような活発な運動性能を備えた1台、チョイスもある。
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。
※記事内のデータ等については取材時のものです。