■Impression
『PAW Pico』を使う前は『iPod shuffle』みたいなモノかと思っていたが、これが大間違いだった。確かに単体で使っている時はフォルダーを選択して中の曲を順番かランダムで聴くことになる。ところがiPhoneのアプリを起動すれば、普通のDAPと同じ感覚で使える。例えればiPhoneに外付けDACを付けて、高音質イヤホンを接続して聴いている状態。音量はiPhoneの音量ボタンで操作できる。アプリには最近再生された曲や、お気に入りを指定して集めることもできる。モバイルで使うには十分な機能だ。その音は適度のメリハリ感があって屋外でもハッキリ聞こえる。中低域に厚みあって、予想していたよりずっと本格的にいい音だった。DSDはPCM変換再生だが、解像度が高く、ハイレゾの良さが実感できる音に仕上がっている。
スポーツモードも予想より本格的! Lotooのチー・シャオ氏がランニング好きというのは本当らしい。私が普段使っているPolar『M430』というGPSランニングウオッチと軌跡を比較したが、ほぼ正確に記録されていた。ランニング、ジョギング、ウォーキング、または散歩や登山にも楽しく使える機能である。『PAW Pico』は通勤、通学、出張の移動時に、またワークアウトしながら高音質の音楽を聴くためのDAPとしてオススメだ!
平均速度、距離、時間などと共に移動した軌跡が地図上に表示される。
左がGPSランニングウオッチで、右が『PAW Pico』。右側は所々、軌跡が道から外れているが、かなり細い道なので実用上は問題ないだろう。
写真・文/ゴン川野
オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!
※記事内のデータ等については取材時のものです。