●野宿のもうひとつの必需品―マット
寝袋だけで安心してはいけない。地面からの冷気を抑え、ゴツゴツ感を解消するために、下に敷くマット類も要る。最悪、重ねた新聞紙やブルーシートも使えるが、快適さを求めるなら、エアマットやリッジレストは欲しいところ。真夏なら、このマットだけでも快眠が可能。より快適な睡眠を望むなら、エア枕を加えるとよい。
●そのほかに必要なもの
数泊におよぶ野宿旅行は別として、一泊のお試し野宿であれば、必要なものはあまりなく、トイレットペーパー、スナック類、ペットボトル飲料くらいなものである(空になったペットボトルは、公園の水道水をくむのに便利)。やぶ蚊の多い季節・場所なら、蚊取り線香や殺虫剤を用意しよう。
●首都圏の野宿スポット5選
野宿に向いているロケーションは、公園、駅、バス停待合室、道の駅敷地内が挙げられる。逆に、真っ暗闇になる場所、暴走族のたまり場、心霊スポットは避けたい。野宿実践者の多い首都圏は、野宿スポットもたくさんあるが、おすすめのスポット5か所を、かとう氏に語っていただいた。
その1:隅田川河川敷(勝鬨橋のそば)
川べりは涼しくって、夏場に気持ちがよいです。お金があったら、築地で朝ごはんを食べて帰るのも楽しいとおもいます。
その2:羽田空港(展望デッキ)
いま流行りの空港野宿!警備員さんに見守られ、安心して眠ることができます。とくにスバラシイのが、野宿気分も高まる「展望デッキ」です。
その3:高尾山山頂
ミシュランに選ばれちゃった高尾山。日中は人が多いですが、夜は夜景を独り占め、天狗の気分で眠ることができます。
その4: 高円寺北口広場
夜中も平和かつカオスな空間なので、わりとのびのび寝られる気がします。トイレも派出所もコンビニも近いよ!
その5:鶴巻南公園
掃除にくる人たちの出動がやたら早いので、ぜったい寝坊できないときには、よい場所です。それからこの公園では、朝、ラジオ体操のあとにオリジナル体操も行われており、それがトンマでイケてる。参加して愉快な気持ちなるのがいいです。
危ない目にあわないよう各自で状況判断して、よい野宿をしてくださいねー。
取材協力/かとうちあき
人生をより低迷させる旅コミ誌「野宿野郎」編集長(仮)
高校で憧れの野宿デビュー。以後、野宿にはまって、気づけばもう20年です。
運営サイト/野宿野郎
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。