筆者が乗車した宮崎空港駅を12時15分に発車した「にちりん14号」大分行きは単線の線路を走り、通過駅である田吉駅で逆方向の列車とすれ違いをした後、南宮崎駅に停車し、12時25分に宮崎駅に到着した。本当にあっという間だった。宮崎空港~宮崎市内へは鉄道以外にも路線バスが走っており、約20~30分程度の所要時間で本数は鉄道よりも多い1時間に3本程度となっている。繁華街の橘通り周辺であれば鉄道利用よりもバス利用の方が便利であるが、宮崎駅周辺であれば鉄道の方が便利。またタクシー利用でも3000円程度であり、人数が多い時などはタクシーを使う人も多い。
日向・延岡方面へは、筆者が乗車した特急「にちりん」であれば乗り換えなしでそのまま鉄道旅を楽しむことができる。終点の大分駅まで乗車すると宮崎空港駅から約3時間15分ほどかかる。宮崎駅からは乗車券のほかに特急券が必要となる。また、都城など鹿児島方面へ向かう場合には宮崎駅の1つ手前の駅である南宮崎駅で特急「きりしま」に乗り換えすることになる。
旅行や出張を終えて、宮崎駅から宮崎空港へ向かう場合にも鉄道利用が重宝する。バスと比べると渋滞のリスクが少なく、確実に空港到着時間が読めることである。ただ、稀に遅れることもあることから、JR九州では飛行機の時間に余裕のある列車に乗車するように呼びかけているが、飛行機が出発する45分~1時間程度前に宮崎空港駅に到着する列車を選べば特に問題はないだろう。宮崎空港利用時に鉄道で移動してみてはいかがだろうか。
取材・文/鳥海高太朗
航空・旅行アナリスト、帝京大学航空宇宙工学科非常勤講師、ANA「What’s up? ANA」社外編集者。文化放送「オトナカレッジ」金曜日(月2回)に出演中。
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