ウエアの内側には身体の熱を吸収し、遠赤外線エネルギーとして反射するバイオセラミック粒子が含まれている。遠赤外線をまとうことによって、血流が促進され深く長く眠ることができるようになるという。
「遠赤外線をまとう」と聞けば、暑さを感じるのではないかと思われたが、そんなことはない。ふんわりとしたものに包まれている感じ。ホカホカするわけでもない、快適なものに包まれている感じ。もちろん、普通のコットンやポリエステルのTシャツとは全く違う。肌に当たる部分がしっとりしていて実に心地よい。素材は4方向にストレッチして優しくフィットするため、包まれている感じがより高まるのだろう。15kmの自転車ヒルクライムレースに出場した後に着たということもあるが、ぐっすりと眠ることができた。
コンプレッションウエアと違って、翌日、筋肉の疲労感が軽減された感じはしない。でも寝覚めがよく、良い睡眠がとれた感じはする。筋肉のスッキリ感ではなく、気持ち的なスッキリ感があった。
コンプレッションウエアが人為的にスッキリ感をもたらすウエアであるなら、これは自然に体調を整えてくれる感じがする。
今回はスポーツ後に使用してみたが、普段の生活でももちろんその効果が実感できると思う。しっかりと寝て、リカバリーをするのはアスリートだけではない。ビジネスパーソンにもリカバリーは求められる。
トム・ブレイディは健康オタクとして知られる選手。食事に気を付け、トレーニングに気を付け、そして睡眠にも気を付ける。この一連のサイクルがあるからこそ、ここ数年、毎年のように引退がささやかれつつも、毎年のように抜群の結果を残してこれたのだ。
もちろん、このウエアを着たから、必ずぐっすり寝られるものではないだろう。ベッド周りに工夫を凝らす、寝酒をしない、などよい睡眠のために、努力をするようになるきっかけになるアイテムだと思う。せっかく高機能パジャマを手に入れたんだから、と。
近頃、いまひとつ良い睡眠ができてない方、このウエアと良い睡眠で、プライベートでも仕事でもスーパーボウルリングを獲得するレベルの活躍をしてみたい、ですね。
取材=今 雄飛、取材協力=アンダーアーマー
こんゆうひ●ミラソル デポルテ代表。スポーツブランドのPR業務をサポートするかたわら、自転車、アウトドア関連のライターもとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン(IRONMAN台湾完走)
※記事内のデータ等については取材時のものです。