さらっと仕組みを説明したが、「取り付けのハードルは高そう。素人でもできるのか」と思われた方も多いかもしれない。実は、『AIR TV LUCK』のもうひとつのメリットは、誰でも簡単にできるところにある。順を追ってやり方を説明すると、以下のようになる。
1:テレビを裏返しにして床に置き、以下のような専用金具を取り付ける(プラスのドライバー1本あればできる)。
2:分解状態で送られてきたラックを組み立てる。これもプラスのドライバーでさくさく進む。
3:ラックを壁際に立たせ、2人でテレビを持って所定の箇所に掛ければできあがり。
『AIR TV LUCK』に対応するテレビは、32~60Vのサイズで、自重が40kgまで。テレビ裏面の壁掛け用のネジ穴同士の間隔や背面スピーカーの厚さなどの制約はあるが、大概のテレビは取り付け可能な仕様となっている。
『AIR TV LUCK』を開発したのは、愛知県のプラスマニア。精密板金の技術で音響・医療機器などを製造するアイザワ社のグループの一員である。開発の経緯は、スタッフの1人が壁掛けテレビを購入しようとしたものの、設置したい壁に強度が足りず、取り付けができなかったことから。「どんな部屋にも壁掛けテレビを設置する方法はないだろうか…」という、まさに「必要は発明の母」を絵に描いたような話から誕生している。今あるテレビで、憧れの壁掛けテレビと同じ雰囲気を実現したい方には、格好のアイデア商品といえるだろう。
Makuakeの展開は10月24日まで。リターンには、リモコン立てなどに使える『ミツバチBOX』もあるので、興味のある方はお早めに。クラウドファンディング終了後の一般小売については現時点では未定だそうで、気になる方はアイザワに問い合わせてほしいとのことである。
協力/プラスマニア
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。