アウディのメインのモデルラインナップは、Aから始まる『A1』から『A8』。ほかに『R8』や『TT』のようなスポーツカーもあるが、さり気な〜く粛々とラインナップを広げてきたカテゴリーにSUVの「Qシリーズ」がある。これまでアウディのSUVシリーズにはフラッグシップの『Q7』、ミドルサイズの『Q5』があり、2012年に『Q5』より小さな『Q3』が日本で発売を開始。そして先日、『Q3』よりもひとまわり小さいSUVの『Q2』が発表された。それはこれまでのアウディのラインナップのなかでもSUVのなかでも一味違うユニークさが体現されたモデルと言えそう。
デザインのモチーフはポリゴン=多角形。と言っても全体のフォルムは後席のヘッドクリアランスやボディサイズ以上の広さを保つラゲッジなど、実用性を保つ”カタチ“をしている。しかし8角形のフロントグリルやボンネットのより立体的を強めるライン、ボディサイドの陰影を個性的に表現する造形など、これまでのアウディでは採用されていないデザイン手法が、『Q2』の個性を際立たせている。
さらに言えば、8角形のフロントグリルは意図的に高めに配置しSUVらしさを、一方で低いルーフラインや一直線に伸びる長いルーフスポイラー、『R8』のようなココだけ(Cピラー)カラーを変えたブレード採用などはクーペらしさを意識したという。結果、ディテールの凝ったコンパクトなSUVは違和感なく個性を感じられるデザインに仕上がっていると思う。