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【開発秘話】年間売上目標2億円を半年で達成した小林製薬『ナイトミン 鼻呼吸テープ』

2017.12.27

■形状を工夫し粘着力を高める

 開発のポイントは、テープの素材と粘着力の2つに絞られた。

 まず素材については、医療用シリコン系粘着剤を採用した。皮膚に貼るテープは一般的に、アクリル材が使われることが多いが、医療用シリコン系粘着剤はアクリル材と違い、皮膚が引っ張られないため剥がすときに痛くなく、角質が剥がれにくいので肌に優しいという利点を持つ。毎日貼ってもらうため、肌にやさしいシリコン系粘着剤の採用は満場一致で決まった。

 ただ、医療用シリコン系粘着剤は価格が高く、アクリル材より粘着力が劣る。価格はともかく、粘着力は改善が必要。そこで、形状を工夫し、粘着力を補うことにした。

 検討したテープ形状は全部で数十種類。試作の上検討した結果、現在の波型形状を採用することにした。波型形状が採用されたのは、波打たせることで長さが稼げるため立体的な口にフィットしやすいことと、波型にすることで伸縮性が生まれるため口を動かしたときの圧迫感が少ないためであった。「波型にして伸縮性を持たせたことで、四角形と比較して格段に剥がれ落ちなくなりました」と藤江氏は話す。

■ウィークリーマンションで睡眠に関する検証を実施

 商品が概ね完成した時点で、同社は睡眠に関する検証を実施した。検証は12名の大学生を被験者とし、ウィークリーマンションで実施。1人につき1週間、毎日23時就寝、7時起床という生活を送ってもらった。

 検証に要した期間は1か月。この間、開発担当者も泊まり込み、毎日マンションを訪れては学生が寝たかどうかを確認したり、朝起こしに行ったりするなどしたほどだった。

 検証では、いびきの音や体動(寝返りなど)を計測。テープを貼って寝ると、体動が少ない時間が増加するといったデータが得られた。これにより、眠りの質が変わったことが確認できた。また、いびき音の大きさと体の動きには相関関係が見られ、いびき音を軽減して安眠を促すデータも得られた。このようなデータが得られたことで、藤江氏は商品に手応えを感じた。

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