北朝鮮による弾道ミサイルの発射や核実験が相次いでいる昨今、Jアラートで避難を呼びかけられても「どこへ逃げればいい?」と戸惑った人は多いはず。
そんな中、にわかに注目を集めているのが家庭用核シェルター。有事の際に身を守る手段のひとつとして世界では普及しているものの、日本ではめったにお目にかかれないというのが現状だ。
そこでいち早く家庭用核シェルターの販売に取り組み始めたのが、鹿児島県の住宅建設会社・七呂建設。同社の住宅展示場内に開設されたショールームで、家庭用地下核シェルターを見学・体験してきた。
七呂建設が販売するシェルターは、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスに本拠を置くアトラス・サバイバル・シェルターズの製品『PEACE ROOM(ピースルーム)』。
アトラス社は、前身である会社が冷戦下の1950年代に誕生。米軍の協力を得て、核実験で検証するなどしてシェルターの性能を高め、現在はアメリカ全土でシェルターを生産し、世界各国へ輸出しているという。
今回設置されたのは、縦3m、横2.4m、高さ2m、最大収容人数4人の鉄製シェルター。モデルルームのガレージ地下に埋め込まれており、地上からは開口部となる約1m四方の扉しか見えない。
スチール製の扉を開け、シェルターの中をのぞき込むと、室内へと下りるはしごがあった。アメリカ人は靴のまま住居に入るからか、はしごの踏み板はごつごつとしていて、スリッパで下りると少々危なっかしく感じた。ここでは、裸足や靴下履きでなく、靴のまま下りることをおすすめしたい。