猫まっしぐら!?お値段3万円最高級鰹節のお味は？

2017.12.14

『手をかければ最高の味に！　手をかけなくても最高の味!!』

　さ、料理でございます。昆布で取った出汁に、この極上削り節を投入し、沸騰したらすぐ日を消して…

　しばし待ったら、漉してできたのが…

　この黄金色に輝く鰹出汁!!　この時点でもう家中が老舗料理旅館に行くと感じるような香りにつつまれております。この出汁をストレートに味わうならってことで、薄口醤油と塩だけで調味して、お吸い物に。

　そのお味。けっしてクドくない上品さの中で、シッカリしか旨味が確実に主張してる。それは一滴だけでも分かるくらいなんだけど、粉末のダシとかとは、もうまるで別世界の清々しさなんだよな～。だからもう一口呑んだだけでいちいち「うめ～！」っていわざるをえない。まさしく大自然のエキスが詰まりに詰まってる！

　あ！　出汁を取った後の削り節がコレ↓なんですけど…。

　当然捨てるなんてことはしないで、二番だしを取ろうか？　とも思ったんだけど、さっそく使いたいんで、空煎りして、砂糖、塩、酒、ミリンでフリカケにいたしました。

　これもまたたまらんよ、本当に。で、以上のメニューはその日の夕食になったんだけど、ウマイウマイいいながら喰いつつ、この削り節で冷奴が喰いたくてしょうがなくなっちゃってね。翌日、豆腐買いにいって作ったよ、冷奴！

　オレ、冷奴には木綿豆腐が好きなんだけど、この鰹節には絹ごしの方が合いそうだと思ったんで、絹ごし買ってきて、薬味もいつもは削り節以外にネギとかも載せるけど、あえて削り節と、ほんの少しのオロシ生姜だけにして、そして生醤油をスッと垂らし、垂らした後に追い鰹の如く、さらに削り節を載せる!!

　そして喰う……なんだこれ！　鰹節が豆腐の甘みを引き出して、いや～50円くらいの一番安い絹ごし豆腐が、300円くらいの高級豆腐みたいになっちゃったよ。これなら料理といえないくらい楽に作れるしな～、毎日これだけでもいいや、オレのオカズ!!

　そうなの。これだけイイ鰹節…本枯節ね。これと、これまた超高性能の鰹節削り器があると、凝った料理もうまくなるけど、こんな簡単な料理といえない料理でも、目を見張るくらい今までとは違う味になっちゃうんですよ。半年の時を経て、もうすでに味が完成してるモノなんすから、鰹節って。

　だからこそ、普段料理しないような、鰹節を触ったこともないような人に使ってほしいな～オレは。それだけの価値がある３万円ですよ。

　一方ウチのビッ太は、その後、鰹の香りがほんのり漂う鰹節削り器の横から一歩も離れることはありませんでした…。

　完!!

文・撮影／カーツさとう

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