街中を歩けば、次々と出会うスイーツたち。コンビニやスイーツ専門店、パン屋、スーパーマーケット、デパ地下…。そんな中、ドーナツはよく見かけるスイーツの一つだ。しかし、なぜか他のスイーツとはちょっと別格の印象がある。最近では、コンビニ各社がドーナツ販売に手を広げたのも記憶に新しい。そこで、いつの時代も廃れないドーナツについて、その人気の理由を専門家の意見と共に探ってみたい。
■ドーナツはいつになっても廃れない不思議なスイーツ
セブン-イレブンにローソン、ファミリーマートと、3大コンビニチェーンがこぞってドーナツの店頭販売に着手したのは2014年のこと。ドーナツ戦線が繰り広げられたのも記憶に新しく、今でもその人気は健在のようだ。
その見た目は、各社とも、どことなく「ミスタードーナツ」に似ていなくもない。定番の“オールドファッション”や“もちもちドーナツ”などには、初めて買うのに「いつも食べてるアレ」という、親しみを感じさせるほどだ。
またコンビニだけでなく、ヘルシー志向のドーナツの専門店もぞくぞく登場している。豆腐やおからを利用したドーナツなどが、いつものドーナツとは異なる、いってみれば「特別なドーナツ」としての存在を放っている。
■ミスドは何故選ばれる?
2015年9月にマイボイスコムによって行われた調査「ファストフードの利用(第7回)」では、「直近1年以内に利用したファストフード店」のランキングのうち、マクドナルドがトップで65.8%、第2位がミスタードーナツで50.2%、ケンタッキーフライドチキンが44.4%という結果が出ていた。この上位3位は2011年、2013年に行われた同調査と変わらない。マクドナルドの優勢は分かる気がするものの、ミスドがこれほど利用率が高かったとは驚きだ。さりげなく人々のニーズを満たしているのである。
そんなミスドは、2014年6月に「ミスタークロワッサンドーナツ」に関する調査を行った。もともとニューヨークでブームを博した、クロワッサン生地を持つ特殊なドーナツである。通常のドーナツよりもサクサクとした新食感に、多くの女性たちの人気を集めたようだ。
注目したいのは、“この商品はどんな時に食べたいかと思うか”の回答として「自分へのご褒美が欲しい時」と「ちょっとした幸せを感じたい時」が48%にも上ったことだ。この結果から、ドーナツはどうやら食べたときの「幸せ感」が大きく、それが多くの人々に求められていることが分かる。