■浜松から普通列車豊橋行きへ
定刻通り18時31分に発車。乗客はビジネスマン中心で、旅人の姿も見られる。沼津―静岡間の普通列車は約1時間かかるのに対し、〈ホームライナー浜松3号〉浜松行きは39分。表定速度(停車時間も含めた平均速度)も83.1km/hと高く、「速い、安い、快適」と3拍子そろう。
藤枝を過ぎると、空席が多くなった。せっかくなので、先頭1号車の浜松寄りデッキで、前方の車窓を眺めてみる。373系のフロントガラスなどは、映り込みのないガラスを使用しているので、夜間やトンネル内も乗務員室後方のカーテンをひとつも引いていない。立ち見ながら“夜の前面展望”も楽しめるので、気分転換にはもってこいの場といえよう。
20時10分、浜松に到着。沼津―浜松間130.9キロを1時間39分で走破し、表定速度は79.3 km/h。乗車整理券が“格安特急券”に思えるほどの軽快な走りである。
〈ホームライナー浜松3号〉は、このまま普通列車豊橋行きとして、引き続き走る。ここから全車自由席となり、座席がすべて埋まった。
20時46分、“真の終点”豊橋に到着。沼津から167.4キロにわたる373系の旅が終わった。