■連載/ペットゥモロー通信
犬とオオカミの違いを説明できますか?
ワンコ本人はご機嫌でお散歩しているだけなのですが、苦手な方に怖がられてしまうことってありますよね。特に中型犬や大型犬のママさんパパさんにとっては、悩みのひとつだったりするのではないでしょうか。我が家の愛犬、ボーダーコリーの小雪さんは、「怖い! オオカミだぁ!」なんて、まだ小さな男の子に指さされたことが…(涙)。
確かに、赤ずきんちゃんを食べてしまう悪者=オオカミのイメージから、なんとなく姿が似ている犬にも、その恐怖心が生まれているのかもしれません。そこで今回は、「犬とオオカミはこんなに違うんだよ」ということをまとめて、誤解を解いていきたいと思います(笑)!
犬の祖先は、本当にオオカミなの?
犬たちが人間と一緒に集落で暮らすようになったのは、1万数千年も前からだと言われています。猫たちが人間と暮らし始めたのがおよそ5000年前だとされているので、その倍以上も古い歴史があるのですね。
では、その犬の祖先が果たしてオオカミだったかというと、そこには諸説あります。いわゆる「家畜化」をされ、人間と暮らすようになった犬が、その前に野生だったときは何だったのか。今では絶滅した「野生の犬」がいたという説もあるようですが、化石なども見つかっておらず、証拠に乏しい説のようです。また、ハイエナのように猛獣の食べ残しを漁って生きるジャッカルが、人の食べ残しを食べているうちに家畜化して犬になったのではないかという説もあるそう。
しかし、そうした中でも一番有力なのが「犬の祖先はオオカミ」説。実際に「狼犬」「ウルフドッグ」などと呼ばれるミックスがいるように、オオカミと犬は交配も可能。群れで行動するところも同じですし、頭の骨や骨格、体臭やついている寄生虫などの特徴も似ているのだとか。犬が遠吠えをすることがあるのも、オオカミに通じる習性です。
遠吠えするオオカミ。過酷な野生で生きているだけに迫力が違います。