■1990年代 全盛期
スティードの登場によって、本格的なブームが訪れたのが90年代だ。各メーカーもそれまでの独自路線をやめ、リジッド風フレームにV型2気筒エンジンを搭載したモデルをリリース。おしゃれにバイクに乗りたい若者が、こぞってミドルクルーザーを購入した。
KAWASAKI VULCAN400
フロント21ホイールやティアドロップタイプの燃料タンク、さらに存在感のあるエンジンなど、「ミドルクルーザーへの要望をすべて満たした」と言われるほどの完成度を誇ったのが、カワサキ・バルカンだ。シンプルなフレーム構成はカスタムベースとしても人気が高かった。
KAWASAKI VULCAN400 CLASSIC
バルカンをベースに16インチホイールやディープフェンダー、幅の広いハンドルなどを装着し、クラシカル感を高めたモデル。ちなみにドラッグスターにもクラシックを登場させるなど、この当時、各メーカーはスタンダードモデルとは別に派生モデルとして「クラシックライン」をリリース。そのラインナップを充実させていった。
HONDA SHADOW <400>
チョッパーテイストを持つスティードとは別に、ホンダは重厚なフォルムのシャドウをリリース。フレーム形状やエンジンの外観をスティードとは異なるものとすることで、シャドウも独自のファンを獲得。人気を高めていった。
SUZUKI INTRUDER400
流麗なボディデザインに美しい造形を持つエンジンが特徴的。400ccらしからぬ図太い鼓動感も人気のポイントだった。