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発売から約半年で2万台突破!無印良品『豆から挽けるコーヒーメーカー』ヒットの理由

2017.11.24

今年2月の発売から約半年で2万台を売り上げたヒット商品『豆から挽けるコーヒーメーカー』。従来の無印家電とは一線を画すプロスペックマシンが支持を集めた理由とは?

◎〝旨いコーヒーが飲みたい〟その思いを貪欲に追求

「以前にもコーヒーメーカーを販売していたのですが、より良い製品を作るため、販売を中止していたんです。そんな中での新製品の開発は、〝コーヒーは豆から挽いた淹れたてが旨い〟という基本に立ち返りました」(中川さん)

 コンセプトが明確になると、専門家においしいコーヒーの淹れ方を学び、プロの技術を機械にどう落とし込んでいくか検討を重ねた。

 ポイントは大きく3つ。1つ目は「豆の挽き方」だ。一般的なモデルは、板状のブレードを高速回転させて豆を〝砕き割る〟ため、粉の大きさにばらつきが出る。それとともに、回転による熱により、豆の劣化が進んでしまうのだ。これを防ぎ、豆を均一に挽くため、鋳物による臼式の〝フラットカッターミル〟を採用した。

「硬い鋳物の歯は豆の粒子が安定しやすく、動く歯と動かない歯の隙間で粒子のサイズを容易に調整できるのです」(中川さん)

 2つ目が「抽出温度」。豆の味と香りを最も引き出せる87℃の湯温をセンサーで管理。それをキープするため、湯沸かし用と保温用、別々にヒーターを設けた。

「ヒーターが1つだと、タンクから湯をドリッパーまで送る長いチューブが必要になり、沸騰に近い温度まで加熱しなければなりませんでした。そこで、もう1つ、湯沸かし用のヒーターも設け、適正な温度で抽出できるようにしました」(中川さん)

 最後は「ドリップ」。そのキモとなるのが〝蒸らし〟工程。

「粉の中心部をドーム状に膨らませて、コーヒーの持つガスを適度に抜きつつ、まんべんなくお湯を通していく。この〝技〟の再現が重要。ハンドドリップでは〝のの字〟を描くように注ぎますが、同様に外側の壁を壊すことなく、しっかりと粉全体にお湯を行き渡らせたい。そこで考えたのが中心部を狙ってお湯を出す〝斜めシャワー方式〟でした」(中川さん)

 こうして完成したコーヒーメーカーは、3万円超の高価格帯ながら、話題を集めて大ヒット!

「プロが淹れるようなコーヒーを家で飲む、その時間やそこから生まれる〝豊かで感じ良いくらし〟の価値に共感していただけたのでしょう。今後は衣生食全体をカバーできる弊社の強みを生かして、コーヒー好きの人を唸らせるような周辺アイテムも充実させたいですね」(中川さん)

●操作パネルは〝直感的〟

操作パネルは〝直感的〟
液晶やイラストアイコンを配した操作パネル。迷わず使えるよう工夫した。

●バイブルとなった専門書

『コーヒー「こつ」の科学』
『コーヒー「こつ」の科学』(柴田書店)
開発に協力してもらった「ミカフェート」が薦めてくれた、中川さんの参考書。

中川 実さん
良品計画 生活雑貨部

エレクトロ二クス・アウトドア担当
課長代行
中川 実さん
「無印良品」好きが高じ、アルバイトを経て入社。世界旗艦店「無印良品 有楽町」のフロアマネージャーも務めた。「うちの4歳の娘もコレで淹れたコーヒーの香りが大好きなんです」

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