◎ジャズも、ポップも……。すべての技を磨くワケ
だからヒップホップダンサーながらMiYUさんはジャズもポップもロックも学び、スキルを磨く。〝大きくつかむ〟ためだ。
「ロックやジャズの動きがヒップホップにも生かせる。表現そのものが豊かになる気がするんです」
関西、日本、世界へと常にレベルの高い場に身を置くのも〝小さくまとまらない〟ためだという。
「苦手なバトルに積極的に参加するのも、NYで現地のトップダンサーとセッションしたのも同じ。習うより肌で感じると『私もああやってみよう』と感化される。背伸びすると、自分も伸びるんです」
そして大きくつかんだダンスと経験が濃縮され、他にない表現力が彼女からあふれるわけだ。
ところで、「小さくまとまるな」のルーツは何なのか? 口癖の主であるお父さんに聞いてみた。
「僕がもともと多趣味で、サーフィン、釣り、バイク……とすべて本気でとことんやってきたタイプ。すると『コレってあれと同じやな』と原理原則に気づいてさらにおもしろくなるんです。要はその経験を伝えてきただけ。『小さくまとまらず何でも高いレベルで挑戦すると、見える景色が変わるよ』と。夢も同じ。小さくまとまらんと大きい夢を抱かんと……って、夢なんて言っちゃダメやな。目標。必ず到達する、目標ですわ!」
なるほど。こんな熱にも感化され、MiYUさんは今日も自分を磨く。大きな世界をつかむために。
自主練を含めてダンスの練習は毎日欠かさない。「人と同じことをしていたら上にはいけない。やればやるだけ伸びるのが、ダンスなんです」