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キノコ博士・和田匠平くんにみるスーパー中学生の育て方

2017.11.09

【キノコ博士・和田匠平くんにみるスーパー中学生の育て方】

公式戦最多連勝記録を30年ぶりに塗り替えた将棋の藤井聡太四段(14)、世界選手権で史上最年少ベスト8を達成した卓球の張本智和選手(14)など今、中学生が大活躍している。今回は、様々な分野のスーパー中学生を探し出し、本人と親のインタビューから、彼らのすごさの理由、どうしたら優秀な子が育つのかを探ってみたい。好きなことに夢中になる情熱や柔らかな発想は、子育て真っ只中の親にはもちろん、仕事に追われるビジネスパーソンにも実は一番必要なものかも? シンプルで強い子供たちからのメッセージ、染みます。

取り入れたいこと——
「 好きなことにのめり込む。そのための〝縁〟をつくる 」

◎新種を見つけ、名をつける美しき〝きのこ王子〟

『ミナミホホタケ』

 それは沖縄県西表島に群生するモエギタケ科のきのこの名だ。

「細かな鱗片が子供の頬の産毛のよう。だから〝ホホ〟なんです」と和田匠平くんは言った。どこか誇らしげなのには、理由がある。

「3年前、僕が小学生の頃に見つけ、和名をつけた新種なんです」

 バレエで培われたスタイルと甘いマスクが際立つが、匠平くんの注目すべきはその頭脳。「きのこ博士」として知られるスーパー中学生なのだ。これまでに日本各地で新種のきのこを発見。昨年は「日本学生科学賞」中学生部門で、内閣総理大臣賞を受賞したほどだ。

「きのこは植物や動物と比べて生物分類学として歴史が浅い。日本名がつくのが5000種ほど、名前すらないものが数万種ある。発見の余地があってワクワクします」

 自宅にあるきのこ専用冷蔵庫で作った標本を眺めつつ話を続けた。

「小さい頃はきのこがきっかけで人とつながる喜びがあった。今もそれを求めているかもしれない」

◎ある日、突然現われる神出鬼没なきのこの魅力

 2歳に満たない頃、地元神戸の公園で見つけたきのこが博士への一歩となった。先週はなかった場所に突然生えていて、興奮した。

「神出鬼没さにまず魅かれた。あとは昆虫などと同じ。いろんな種類があって、見つけると楽しい」

 お母さんがアウトドア好きで、休みのたびに山や森へ連れて行っていたこともアシストになった。

和田匠平(しょうへい)くん

ブログは人とつながるためのツールこれで知識を深めます。

キノコ博士

和田匠平(しょうへい)くん[中学3年生]
2002年兵庫県生まれ。幼少期、近所の公園できのこと出会って以来、きのこ研究をライフワークに。小1で地元・神戸の「兵庫きのこ研究会」に入会し、さらに知識を深める。小3のときに見つけた2種のきのこを『南西日本菌類誌 軟質高等菌類』(東海大学出版部)にて共著者として発表。昨年の「日本学生科学賞」中学生の部で、内閣総理大臣賞を受賞した。

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