■250cc4気筒レーサーレプリカの中古車市場の現状は?
残念なことに、250cc4気筒レーサーレプリカは消滅してしまった。また、ネイキッドモデルで存続していた250cc4気筒エンジンも、今やない。
あの独特の高回転サウンドを再び耳にするには、中古で手に入れるしかない。では、その中古車市場はどうなっているのだろうか? 大手の中古車情報サイト3媒体で調べてみた(2016年11月21日現在)。
●ホンダ
CBR250 FOUR 10〜27万円
CBR250R 15〜78万円
CBR250RR 26〜60万円
●ヤマハ
FZ250 PHAZER 20〜45万円
FZR250 15〜50万円
FZR250R 18〜45万円
●スズキ
GSX-R250 10〜36万円
GSX-R250R 40万円(台数が少なく、相場ができていない状態)
●カワサキ
ZXR250 17〜46万円
となっている。ちなみに2ストバイクでも調べてみたところ、
●ホンダ
NSR250R 10〜200万円
●ヤマハ
TZR250 20〜105万円
TZR250R 39〜107万円
●スズキ
RG250ガンマ 15〜73万円
RGV250ガンマ 25〜100万円
●カワサキ
KR250 30〜52万円
KR-1 30〜65万円
以上が、250cc2スト各車の中古車相場のようだ。
ホンダ『NSR250R』の200万円には驚くが、2スト勢の相場はざっくり、250cc4気筒レーサーレプリカの倍といったところ。稀少車種は台数不足状態になっていて、安値で出回るバイクは少ないようだ。
おそらく今後、250cc4気筒レーサーレプリカの中古車相場も上昇していくことが想像される。ネイキッドの250cc4気筒の現行車もなくなったため、稀少度は増すばかりだからだ。
『CBR250RR』の生産終了から15年以上が経ち、多くの250cc4気筒レーサーレプリカは車歴20年以上の旧車になっている。パーツの供給も減少し、程度の良い実車は激減していくことが予測される。
程度良好のモデルが50万円ほどで買える今こそ、購入のラストチャンスではないだろうか。もちろん400ccのレーサーレプリカもあるので、実質250ccが上限の2スト勢ほど希少価値は高くないから、相場が跳ね上がることはないだろうが、5割程度の相場上昇は想像に難くない。
しかも、250cc4気筒レーサーレプリカはエンジンのコンディションが重要なのだ。出会いの機会は少ないと覚悟してほしい。だから、程度の良いお気に入りのモデルが市場に出ていたら、とりあえず一度、現車をチェックしてみてはいかがだろうか?
ただし、旧車なので、整備はこまめに。そして、老体にむち打つような行為は慎み、バイクをいたわった走りでのんびりと、大人の付き合いを楽しんでもらいたい。あくまでレプリカであって、レーサーではないのだから。
文/中馬幹弘(ちゅうま みきひろ)
慶應義塾大学卒業後、アメリカンカルチャー誌編集長、アパレルプレスを歴任。徳間書店にてモノ情報誌の編集を長年手掛けた。スマートフォンを黎明期より追い続けてきたため、最新の携帯電話事情に詳しい。ほかにもデジタル製品、クルマ、ファッション、ファイナンスなどの最新情報にも通じる。
※記事内のデータ等については取材時のものです。