■博物館が“生きている”
しかし、この博物館の人気の秘訣は、単に世界最大の規模のためではない。 生きている博物館だからだ。考証を基盤にタンクを正確に再現して、動けなくなった戦車に息を吹きこむ。厳密に言えば、ボービントンは博物館というより“タンク復元所”という名称が、もっとも似合うかも知れない。
夏のシーズンには歴史的に有名な戦車が、轟音を発しながらトラックを走りまわる。70年余り前にヨーロッパの戦場を縫って進んだ、あの戦車たちが、目の前で生きて動く姿は、まるで、映画『ジュラシックパーク』で蘇った恐竜を見る、その感じと似ているのではないだろうか。
Tankfestでは実際に稼動できる、世界唯一のタイガーI戦車も走行
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映画『フューリー』にも登場したシャーマン戦車と、ブラッド・ピットの蝋人形は特別館に展示