■ど忘れしたときの対処法3つ
そこで山本先生に、ど忘れしたときの対処法を3つ教えてもらった。
1.少し前にしていた行動に戻る
「例えば、何かを取りに行こうとして、「自分の部屋から台所に来たのだけど、何を取りに来たのだったかな?」ということがあります。そんなときは、再び台所に戻り、台所で行っていたことの、少し前の状態から再開してみると、再び思い出しやすくなります。人間の記憶は、前後の脈絡のある記憶の方が、定着しやすく思い出しやすいのです」
2.ど忘れしたという事実や状態をメモに残し、後で見返す
「ど忘れしたときは、思い出そうとして、肩に力が入れば入るほど、思い出せなくなってくるものです。そんなときは、例えば『何かを取りに行こうと、台所行ったのだけど、何を取りに行こうとしたのかをど忘れした』ということ自体をメモにとっておき、自分に余裕がある状態のときに、メモを見返すと良いでしょう。
余裕のあるリラックスした状態でメモを見ると、ど忘れした状況の前後の脈絡をさらに詳しく思い出すことができます。たくさんのヒントが浮かび、何をど忘れしたのかを思い出しやすくなってきます。
また、ど忘れしたという事実のメモを見直すと、自分がどんなパターンで、ど忘れをよくするのかを認識することもできます。予防にも役立つので、一石二鳥の方法かと思います」
3.ど忘れしないための予防に力を注ぐ
「ど忘れは、一度発生すると、すぐさま思い出しにくいのも事実です。ですから、できるだけ、ど忘れが発生しないような仕事の進め方、つまり、予防に力を注ぎましょう。そうすると、ど忘れの頻度は減少します」