■鉄路復活区間の中枢を担う河戸帆待川駅
可部線の主力車両が105系から227系に変わり、快適性が大幅に向上。
山陽本線広島から普通列車あき亀山行きに乗車。日中は“広島の顔”に定着した227系が充当されている。
可部線へ入り、旧太田川を離れると、住宅地を走る。単線とはいえ、ローカル線の趣はなく、広島市街地を淡々と進む。
可部から鉄路復活区間へ入る。特筆すべきなのは、河戸駅を復活させず、駅の位置を全面的に見直したことだ。
普通列車あき亀山行きは、あっという間に河戸帆待川へ。無人駅で、ホーム幅が大変狭い。
駅名の由来は、近くに帆待川が流れているから。昔、神武天皇が船でこの地へ立ち寄ったという。個人的な見解で恐縮だが、「河戸帆待川」は言葉の響きがよい。
河戸帆待川駅。付近のショッピングセンターが建設される前は、グラウンドと木型保管所だった。
無人駅ながら駅舎と広場が整備されており、券売機、簡易ICOCA改札機、多目的トイレを設置(あき亀山駅も同様)。向かい側はショッピングセンター、広島北税務署があり、買い物や確定申告をされる方にとっては、使い勝手のいい駅である。また、徒歩4分半のところに可部四日市簡易郵便局があり、鉄路復活区間の沿線では、唯一の郵便局だ。
しかし、駅前に横断歩道がない。広島市道路交通局都市交通部では、駅前は横断禁止とし、横断歩道の利用をお願いしている。駅ができるのをわかっていながら、利便性向上を目的に新設しようとしない姿勢が理解できない。
駐輪場は約100メートル離れたところに設置。限られた土地を確保して駅を作ったのだから、“あるだけでもありがたい”と考えるべきだろう。
このほか、駅前は駐車禁止。クルマの送り迎えは、隣のあき亀山駅を利用するよう、呼びかけている。